青空コントレイル

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2人に連れてこられたのは、空港の近くの居酒屋さん。

職場のこんなに近くで飲んで、

知り合いに会わないんだろうか･･･







案内された席に着こうと思ったら







「あ！数原！わ！啓司さん！」







「あっ！お疲れっす！」




「おー！久しぶり！お疲れ！」








ほら、言わんこっちゃない。

向かいの座敷から顔を出した一人の男性。

い、イケメン･･･









「Aちゃん、こちらパイロットの臣さん」






「初めまして。全日空でパイロットしてます。登坂広臣です」






「はぁ、初めまして。結城です」







なんてチャラチャラした人なんだろう。

パイロットしてます、なんて自己紹介

合コンじゃないんだから･･･




はっ！

私ったら初対面の人に向かって文句ばっかり！









「今日は健ちゃんは居ないんすか？」








「いつも居ないだろ(笑)

どうしたの？健二郎に用事あった？」








「お礼が言いたかったんすけど･･･

今日のエマージェンシーの648便、俺だったんです」








えっ








「臣さんだったんすね」








「俺がゲートに誘導したんだけど〜

俺にはお礼なしかよ(笑)

また飲もうよ。次は健二郎も」








「絶対っすよ(笑)数原も頑張れよ」







私にもニコッと微笑んで奥の座敷に消えていった登坂さん。







私達も通された席に座って注文したドリンクで乾杯する。







「管制官はパイロットの方と仲が良いんですね」







数原さんが回してくれただし巻き卵を

取り皿に取りながら2人に聞く。







「臣さんは特別っすよね」







「うん。あいつはね(笑)」









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