私の幸福理論 (ページ8)

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6話ページ8

私の未来視は本当にクソほど役に立たない。

誰かにあげたいくらいだ。

今日も学校で抜き打ちの小テストがあるのを教えてくれないし、今日が私がいつも買っているオレンジジュースが早く売り切れるとも教えてくれない。

そう本当に私に関しての事は一切教えてくれない。

教えてくれれば何とか対処できるのにも関わらずなんにも言わない。

そう、今日万次郎とケン君が私の学校に乗り込んでくるなんて一切教えてくれないのだ。

｢A〜今暇でしょ？遊びに行こーよ｣

『見てわかんないかな???今私授業中なの???』

｢うん暇だね！｣

『Why!!!』

モーヤダ。

なんで教えてくれないのかな未来視は???

これで万次郎がここに乗り込んでくるのは20回目である。

同級生や先生に不良だと思われた時もあるし(全力で否定した)

ほぼ強制的に連れてかれるのでその後の勉強が大変だし。

同級生も先生もなれ過ぎてなんも言わなくなってきた。

先生なんかほら死んだ魚の目になってるし。

『何回も言うけど本当にやめて。授業中乗り込んでくるな。』

｢え〜いいじゃん別に〜｣

『良くないわアホンダラ』

｢マイキーがいいっていてんだらかいいだろ。｣

『良くないわ!!!』

ケン君よ君は常識あるのにこういう時だけ常識無くなるのはやめて欲しい切実に。

｢という事で先生〜A早退しまーす｣

そう言って万次郎は私を姫抱きにし、ケン君は私の荷物を持つ。

最初は(不良だけども)イケメンに姫抱きされている私を見てキャーキャー言う女子もいたが、今じゃ毎度のことになっていてあまり何も言われなくなった。(キラキラした瞳では見られる。女子達よ騙されるな！こいつらは顔はいいが不良なんだぞ!!!)

『ところでガチでどこに連れてく気？』

｢あ〜合わせたいヤツいるんだよ。｣

『合わせたい奴？』

｢最近東卍の名前を勝手に使って喧嘩賭博なんてくだらねぇ事してるヤツらがいたんだ。そいつらをしめに行ったら面白いやつ見つけたんだ。｣

ケン君が丁寧に説明してくれる。

安定の万次郎限定オカン感がすごい。

｢そいつがさなんか兄貴に似てたんだよ｣

『真一郎くんに……』

真一郎くんに似ている人かぁあまり想像がつかない。

私の中でかっこいい真一郎くんは極わずかしかいないからなぁ。

でも万次郎やケン君が気に入るぐらいならきっといい子なのだろう。

そう思い私は万次郎達と談笑しながら歩いて行った。

そう呑気にこれからどこに行くか知らず歩いていた。