番外編《不死川実弥の子育て事情》 ページ26
実弥side
俺の隊服の裾を掴みながら号泣している子供。
これをどうにかしないと任務には行けないだろう。
まだ日は沈んでいないが、時間の問題だ。
今まではここですんなり宇髄に引き渡されていたんだが、何があったのかギャン泣きしている。
(宇髄、助けろ。)
この思いを目線で送るが、宇髄はニマニマ笑うだけ。
嫁たちも″あらあら″という風にこちらを見つめる。
「………いきなりどうしたんだよ?
ゆっくりでいいから言ってみ?」
俺は膝をたたみ、目線を合わせて優しく子供に語りかけた。
「とっとうさんがっ………いっいつも私を置いてっちゃうからっ……さびしいよっ……」
目を見開いた。
俺はなんて思っていた?
───柱達が面倒を見てくれるから寂しくないだろう
全っ然違うじゃねェか。
家族がいないというのはとても寂しいのは俺が1番わかってたはずなのに。
だが、今は任務に行かなくてはならない。
「…………そうかァ。
だけどな、俺はこれから鬼を斬りに行く。
鬼だって元々は人間。その鬼の頚を斬りに行く。
それと同時に、その鬼に困っている人達を助けに行く。
俺が今行かないと、人が死ぬ。
お前が今、泣いている間にも俺の任務先では人が襲われているかもしれない。
頭のいいお前ならわかるなァ?」
「……うん……。」
子供はゆっくりと頷く。
「良い子だ。
帰ったらいっぱい遊んでやるから。」
俺は子供と頭を撫でながら抱き締めた。
「宇髄。よろしく頼む。」
「おうよ。」
子供を宇髄に預ける。
今度はすんなりいった。
「じゃあ、行ってくる。」
俺は任務へ向かった。
「いってらっしゃい!!!!!」
後ろから子供の声が聞こえた。
でも、
.
あいつの声も聞こえたような気がしたんだ。
番外編[完]
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Blue(プロフ) - ゆりま(タピ犬)さん» マジですか!w泣いてくれたんですか?!ありがとうございます! (2020年3月4日 20時) (レス) id: c8863f1f91 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりま(タピ犬) - あのー、泣かせに来てます?(泣いた人)嫌味ですか?( ˙-˙ )←いい作品すぎてやばかったと言いたかった人 (2020年2月5日 22時) (レス) id: 99e5f8b903 (このIDを非表示/違反報告)
Blue(プロフ) - 花帆さん» コメントありがとうございます!そう言って頂いてとても嬉しいです!検討していきたいと思います! (2019年12月16日 6時) (レス) id: c8863f1f91 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 完結おめでとうございます!一気に読ませて頂きました! ラスト切なかったですが…(泣)番外編も読めて良かったです!番外編のラストにも感動で涙腺に来ました(つд;*) 個人的に炭治郎でも読んでみたくなりました (2019年12月16日 5時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
Blue(プロフ) - しぃさん» まぁまぁしぃさん落ち着けなぁww私もこの人の作品はオススメなんで見て頂けると幸いですw (2019年12月14日 23時) (レス) id: c8863f1f91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Blue | 作成日時:2019年11月15日 17時