じゅういち！ ページ25
「……ここどこ？」
辺りを見回すと古風な田舎の田園風景が広がっていた。
「何言ってんだよ」
アホか、と私にデコピンしてくるのはリムル。
あ、そっか。リムルとお祭りに行く途中だった。
「痛いなー。別に多少ボケたこと言ってもいいでしょ」
「お前なぁ……婿に嫌われて、すぐに離縁されても知らねーぞ」
婿？なんのことよ。
あぁ、私、また忘れてる。
来週、私は大店の跡取りに嫁入りするんだった。
でも、何か、違う？私は、違うところで、暮らしていたような……？
それに、私が、好きなのは。
「何ボーッとしてんだよ、もう！」
「へっ、あ？ご、ごめん！」
考え事をしているうちに足がすっかり止まっていたらしくリムルに怒られる。
そろそろキレられるぞー。と首をすくめていたのに、リムルは全く違うことを言った。
「大丈夫か？家、帰った方がいいんじゃないか？」
心配そうに顔を覗きこんできた。
私は慌てて横に首を振る。
この日をどれだけ楽しみにしていたか！せっかく母に手伝ってもらっておめかしもしたのに、気づかない、気づいてくれない。それなのにもう帰るなんて！
「平気、平気！」
「あんま、無理すんなよ？嫁入り前なんだから」
ずきり、と胸が痛んだ。
大好きな、本当は嫁入りしたかったその人に言われたから。
何でもないことのように言われたから。
「そう、だね……」
私はうつむいて足元の小石をぽっくりを履いた足で蹴っ飛ばす。
その石はリムルに届かず、脇道にそれていった。
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まっころん(プロフ) - あおさん» ありがとうございます！今は諸事情により更新を停止している状態ですが、待っていていただけると幸いです！ (2020年8月6日 22時) (
レス) id: e0298bbebe (このIDを非表示/違反報告)
あお - 面白いです。応援してます。 (2020年8月6日 19時) (レス) id: af729b494b (このIDを非表示/違反報告)
まっころん(プロフ) - 申し訳ありませんでした。すぐに移動させてもらいますね！ (2019年9月14日 15時) (レス) id: e0298bbebe (このIDを非表示/違反報告)
ココロノオト(プロフ) - はい！すみません！ (2019年9月14日 11時) (レス) id: 02837942e8 (このIDを非表示/違反報告)
グリノワ(プロフ) - あの、コメント欄で会話をされると、占いツクール自体に負担がかかるのでボードに移動してもらってもよろしいでしょうか？お楽しみのところ申し訳ありませんでした。 (2019年9月14日 11時) (レス) id: 542ea26681 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まっころん x他1人 | 作成日時：2019年6月30日 20時
