はち！ 続き ページ20
私は動きだすのに数分かかった。
過言ではない。
……うん。
そのはず。
だって、
「おい、大丈夫か?」
「リムル様と同じ、ですか。それより、いつまで固まっているんです?」
って、二人が言ってたもん!
「……ぇ」
「「「え?」」」
「ええええっ!?」
ようやく飛び出たのはただの驚愕。
え、ほ、ほんと?!
ヴェルドラが、『リリィ達の様な例は貴重だ』って……す、凄い!
「元気な方ですね。ふふっ」
「わ、わぁぁ……」
笑顔が素敵で変な声を出す。
それを見かねたのか、ギィさんがこう言ってくれた。
「二人で話してくるか?」
「いいの?」
「あぁ」
ココロさんがギィさんの返事を聞き、嬉しそうにうなずいた。
「リリィ様、こちらです!」
「えっ?あぁ、はい!」
腕を掴まれ、一瞬戸惑ったけど、歩き出す。
長い廊下を歩き、辿り着いたのは青を基調にした綺麗な部屋。
どことなくひやりとした空気。
もしかしなくても……
「ええ、そうです。私の部屋ですよ、リリィ様」
「わぁ、やっぱり!綺麗な部屋!」
私がそう言うと、ココロさんは気恥ずかしそうに微笑んだ。
女神?女神なの?
「さ、ここにお座りくださいな。お茶もなにも出ませんけれど」
「はっはい!」
勧められイスに座る。
ココロさんも向かい側に座った。
「リリィ様はどのような経緯でテンペストに?私はヴェルザードの魔素から生まれたところを拾ってもらったんですけど」
「私は……ジュラの大森林に倒れていたところをリムルが拾ってくれたんです。と、というかっ、敬語なんて畏れ多いです……リリィでお願いします!」
少し慌て気味に言うと、ココロさんはポカンとした。
「では、私もココロでお願いね?リリィ」
「うん!」
そこから私達二人は打ち解けていろんな話をした。
好きな曲、前世の恋愛経験……今世の好きな人。
そしてある時、ココロは言った。
「テンペストって、話に聞いていたよりも素敵ねぇ……移住したいわ……」
「わぁっ、ぜひ!楽しいよっ!……じゃなくて難しいか」
「良いぞ?」
「「わぁっ」」
盛り上がっていると、隣から男の人の声がいきなり聞こえてビックリした。
そこにはギィさんがいた。
「ギィ、いいの?」
「ああ。週一で帰ってこいよ？ヴェルザードも心配するからな」
「やったぁ!ありがと、ギィ!」
簡単に話が進んでいく様を私はただ見ていた。
「帰りは三人ですね」
「……そうですね!」
やっぱりいつの間にかいたディアブロさんに頷き、やり取りを見つめる。
こうしてココロは移住し、私の親友となるのだった。
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まっころん(プロフ) - あおさん» ありがとうございます！今は諸事情により更新を停止している状態ですが、待っていていただけると幸いです！ (2020年8月6日 22時) (
レス) id: e0298bbebe (このIDを非表示/違反報告)
あお - 面白いです。応援してます。 (2020年8月6日 19時) (レス) id: af729b494b (このIDを非表示/違反報告)
まっころん(プロフ) - 申し訳ありませんでした。すぐに移動させてもらいますね！ (2019年9月14日 15時) (レス) id: e0298bbebe (このIDを非表示/違反報告)
ココロノオト(プロフ) - はい！すみません！ (2019年9月14日 11時) (レス) id: 02837942e8 (このIDを非表示/違反報告)
グリノワ(プロフ) - あの、コメント欄で会話をされると、占いツクール自体に負担がかかるのでボードに移動してもらってもよろしいでしょうか？お楽しみのところ申し訳ありませんでした。 (2019年9月14日 11時) (レス) id: 542ea26681 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まっころん x他1人 | 作成日時：2019年6月30日 20時
