ご！ 番外編 ページ14
私は優愛だ。名前はもうある。前世は首を吊って終わった。
目を覚ますと、ワケわからん豪華なベットに寝かされていた。
なーにこれーって思ったね！
とりあえず理解したのはそこが小さな国だと言うこと。
私は転生したのだと言うこと。
私は神獣の狐だということ。
そして。
妹の雪白百合は同じ世界に転生していると言うこと。
もちろん私はすぐに捜そうとする。
しっかぁし！
「まて、お前のような素性の知れない者を出すわけには行かないのだ。すまないがここに暮らしてくれ」
「oh、no……ワターシアヤシイモノジャアリマセーン……雪白優愛デース……」
「そうか、まぁ、ここにいてくれよ？雪白」
「ナマーエ優愛デース……」
「そうか」
私と会話していたカリーノというこの国の第三王子は淡白にそう言って出ていった。
ばふっと大きな音をたてて私はベットに倒れた。
百合……大丈夫かな？
私は時折訪れるカリーノに百合の事を話してあげた。
そんなある日の事だった。
「優愛、百合を見つけた。今から迎えに行ってくる。……もし、連れてくることが出来たら、結婚を許してほしい」
神妙な顔で言ってきたカリーノの言葉には嘘がなかった。
「ほんと？！う〜ん……良いけど、あの子が嫌だって言ったら駄目だからね！」
それから、一週間と半分の事だった。
カリーノが死んだということを知ったのは。
私は一晩泣き明かした。
彼は魔物ということで差別され、軽蔑されてきた私の心の支えだった。
それから三月半、私は無気力に過ごした。
そんなとき。
ある手紙が届いた。
内容としては『君の妹が国にいる。返事を明日返してくれ』。
それだけで、簡潔だった。
私は浮き足立った。
やっと百合に会える！
ここからは、貴方達が知っている通り。
私は妹を目覚めさせるため、魔国連邦に移住し、目覚めてからは一緒に歌い、舞った。
とても、楽しかったけれど。
一つだけ、悲しいことがあった。
それは、ある日の事。
百合がカリーノを殺したことを知ってしまった。
思わず絶句した。
けれど百合を憎む気にはなれなかった。
当然だ。百合は愛する妹だ。
……この悲しみだけは、誰にも言わずに、秘めている、私の。
淡い、恋心。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 45人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まっころん(プロフ) - あおさん» ありがとうございます！今は諸事情により更新を停止している状態ですが、待っていていただけると幸いです！ (2020年8月6日 22時) (
レス) id: e0298bbebe (このIDを非表示/違反報告)
あお - 面白いです。応援してます。 (2020年8月6日 19時) (レス) id: af729b494b (このIDを非表示/違反報告)
まっころん(プロフ) - 申し訳ありませんでした。すぐに移動させてもらいますね！ (2019年9月14日 15時) (レス) id: e0298bbebe (このIDを非表示/違反報告)
ココロノオト(プロフ) - はい！すみません！ (2019年9月14日 11時) (レス) id: 02837942e8 (このIDを非表示/違反報告)
グリノワ(プロフ) - あの、コメント欄で会話をされると、占いツクール自体に負担がかかるのでボードに移動してもらってもよろしいでしょうか？お楽しみのところ申し訳ありませんでした。 (2019年9月14日 11時) (レス) id: 542ea26681 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まっころん x他1人 | 作成日時：2019年6月30日 20時
