【進撃の巨人】彼等が始めた物語 (ページ30)

今日:17 hit、昨日:5 hit、合計:2,504 hit

bluff. ページ30

＿

｢…はぁ、強がるな。俺の前で遠慮をするな｣

いきなり立ち上がった足を負傷しているリヴァイに心配の言葉をかければそんなことを言われた。

強がっているつもりはなかったが、彼にはお見通しらしい。

俺からすれば
強がってるのはお前だろうに、という気分である

｢ふはっ、可愛いなお前｣

｢…おい、忘れてるだろ｣

｢何が？｣

俺が問うと彼はいきなり顔を近づけ言い放った

｢俺が、お前を別の意味でも好いていること｣

…驚いた

あれは一時の気の迷いかと思っていた

憧れや尊敬を性的好意として錯覚しているのだ
と思い込んでいた

まさかこいつ、6年程ずっと思っていたのだろうか
それに手も出さず、言葉にもせず。

俺の育て方が間違えていた訳ではなく、
まさか下心で俺の隣に常時いるのか

考えを巡らせながら彼と目を合わせた

｢俺も男だ、ない訳ないだろ｣

エスパーか、いや彼の趣味だったか

｢え、ろくねんも、？｣

｢もうすぐ7年だな｣

秋模様の空、景色。確かに

もうすぐ7年経つのか