【文スト】森鴎外を攻略します。

首領26話 ページ27

貴女side


【どう？怪我治った？痛くない？】



『え？う、うん、大丈夫だよありがとうね』



【心も治った？】




え？


【あの日の夜私の弟とママとパパは殺された】



ガタッ



『な…んで…』



【誰か知りたくない？


殺した犯人】



ドクンッ


【まだ小さかったユウくんは泣きながら助けを求めてた…ねーね！ねーね！って】



『やめてっ…』



嫌だ思い出したくない！！
いやだいやだいやだ！！！！！



【ママ達も私達を逃がそうとしてた
でもそのせいで…ほら】



小さな私が指をさした方向は


無残にも殺された両親の姿



『パパ……ママッ…』



【憎いよね？苦しいよね？
いいの？忘れてて】




『憎い…苦しいｯ！！！殺してやる！！！』



【そう！そうだよ！忘れちゃダメなの！
家族を苦しみから解放しなきゃ！】




しなきゃ…助けてあげなきゃ



【きっとユウくん天国でも泣いてるよ？
早く悪いやつ倒して！って早く僕達のところに倒して来て！ってまた一緒に暮らそうって思ってるよ】




『…ほ、ほんとう、に？』




【ほんとだよ！ママもパパもユウくんも！
皆私が天国に行くの待ってるよ！
あったかいスープ大好きなママ達
おもちゃの取り合いをしたり、川の字になって寝たり】





そうだ、私の居場所は


母「…A、おいで」ﾆｺｯ



『ママっ…』



父「まぁた、泣いてるのかAは
ほら、Aの好きなケーキパパ頑張って作ったぞ！」



『パパっ…』




ユウ「ねーね！あとぼ！」ﾆｺｯ



『ユウ…』




【犯人誰か知りたいよね？A知ってるよ！】




『し、知ってるの！？誰？』




【ふふっ、あの人だよ】






ドクンッ…ドクンッ…









『…首領？』

首領27話ー過去ー→←首領25話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す