捕まる 10 ページ14
・
「…っぐずっ、やだよ……！俺だけなんて……」
真っ黒な世界の中に、一筋の光
その光に照らされているのは、小さい頃の…俺？
「なーに言ってるの、お母さん達はみーんな吸血鬼なんだから。すぐに戻ってくるから、いい子で待ってて？」
「……ぜったい、だよ」
俺を家の中の棚の中に隠れさせて、母さん達は行ってしまった
…あぁ、これは俺が小さかった頃に人間達に俺たち吸血鬼が襲われた日だ
なんて、呑気に思う
それから
何時間も、何時間も待っても
人間なのか、母さん達なのか分からないような悲鳴しか聞こえない
そんな声が聞きたくなくて、ずっと耳を塞いで俯いていた
1日くらいたった頃、やっと悲鳴が小さくなってきて耳を塞いでいた手をどけた
まだ、棚の中から出てはいけない気がして座ったまま母さんを待っていた
___きぃ…
棚の扉が開いて、母さんが帰ってきたかと思って顔を上げる
「……っ、あ」
「吸血鬼の餓鬼じゃねぇか！」
「っ！？い、ぃやだっ！はなせ……っ」
着ていた服の襟を掴み、思い切り引っ張られて棚の外へと落ちる
「餓鬼なら、あれを試してみてもいいんじゃないか？」
「待て、っ、餓鬼でも十分力が強いからみんなで押さえつけるぞ」
腕、足、頭まで床に押さえつけられて抵抗するにもできなくなり、もごもごとやめろ、とかいやだ、としか叫ぶことが出来ない
「試作品だからな……どうなるかわからないが……」
「はーい、チクッとするよー」
「んっ、んんんっ！！！んんんんん！！！！！？？」
首筋にチクリと痛くなったかと思えば
全身に何かよくわからないものが駆け巡り、体の力がどんどん抜けていく
___なに、これ……
目の前がチカチカして、息が苦しくなる
…嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ…！！
___ドサッ
「…ぐ、ぇ…っ！！」
「A！？大丈夫…！？」
「……る、…す…」
乗っかっていた重みがいきなり消えたかと思えば、
頭上からいつも聞き慣れている声が聞こえて腕を引っ張られる
そして、起き上がされたかと思えばるすが俺を引っ張りながら走り出す
・
「はっ……はぁっ、はぁ……っ」
10分くらいずっと走って森の中に入ると、体が酸素を求めて息を荒らげる
体がいうことを聞かない
「…A……」
「っ、まって、るす…！母さん達が…！！」
「…ごめん、」
「え…」
「…みんな、Aを連れて逃げろ、って
守れなかった。みんな、…殺されたんや…」
・
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七星(プロフ) - めちゃめちゃ好きです(((更新頑張ってください！ (2019年11月24日 22時) (
レス) id: 8b6f761c92 (このIDを非表示/違反報告)
?°.*月岡紫月(プロフ) - おとはさん» いえいえ、大丈夫ですよー！コメントありがとうございます！1番に決まったので、これからもこの作品をよろしくお願いします！ (2018年8月28日 7時) (レス) id: 2bf2ea223d (このIDを非表示/違反報告)
おとは(プロフ) - すみません！締め切ってたのきずきませんでした！ (2018年8月27日 0時) (レス) id: 3fc70945f4 (このIDを非表示/違反報告)
おとは(プロフ) - 1でお願いしたいです！ (2018年8月27日 0時) (レス) id: 3fc70945f4 (このIDを非表示/違反報告)
?°.*月岡紫月(プロフ) - てんそら。さん» 返信遅れてごめんなさい(´；ω；｀)ご意見ありがとうございます！これからも頑張りますのでよろしくお願いします！！ (2018年8月26日 12時) (レス) id: 2bf2ea223d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☽°.*月岡紫月 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=ce95804e5a2512c5decbe7fd8d0f5854...
作成日時：2018年2月26日 0時
