転生したら金持ちのご令嬢で隣人が中也さんだった話。

人生の転機 ページ4

まぁこれが私が5歳での愛読本が「斜陽」になった原因でもある。



私は5歳になると英語がペラペラ喋れるようになっていたし、漢字も読み書きできたため、まぁそりゃ親には天才だ…と言われてきた。

まぁそりゃそうなるわな。

幼児でこんな頭いい人いねぇよ(
私、転生者でよかった(



だからだろうか。
私が両親から貰う本は全て文豪が書いた小説や世界の文学書だった。

え、嘘だろ。漫画は？アンソロジーは？ノベライズは？
と本気で目を点にしたが前世の私を知らない親はどんどんそのような昔の小説を買ってきた。


私が絵本読みたい、漫画読みたいというとことごとく

「無理に子供らしくしなくていいのよ？」

と謎の慰めをもらった。

これにはガチで「は？」と言いかけたが良い子で天才の私は口に出さず「うん…」と言った。

マジで偉くね？誰か褒めて！

多分、この頃から私は今世の親が嫌いになっていった。



そんな感じで漫画やアニメに触れずにこの世界で生きて高校3年生、18歳。


もう親のことを内心ボロクソ言ってました。
外面だけいい子ぶってるやつね、よくいるね。

だって酷くない？庶民で生きてきた私には結構辛かった。
門限6時。
名門女子校。
外出はボディガードと一緒、だから自由にものは買えない食えない見れない。

毎日毎日
「貴方はこの家の娘。名誉と誇りをもって生きなさい」
「貴方は未来の社長なのよ」
勉学優先、友達も今世では全くできなかった。

私は縛りが強い母親が本当は大嫌いだったがなんとか隠していけた。


そんな中、母親、涼子から話があった。



「貴方、大学生になるでしょう？


横浜にいい大学があるわ。経済や国際関連で有名な大学よ。そこで学びなさい」



はい！もちろん！！！喜んで！！！
お母さんこういうときだけマジ大好き！！
と叫びたい思いを心の中に留めて



「はい、是非行かせてください」



と返した。
この頃になるとすっかりお嬢様が身についていた。


「一人暮らしよ？できそう？」



「……えぇ、できますよ！お母さん。
そこまで子供じゃありません」



「そう、じゃあ四年間しっかり学べるように受験勉強に励みなさい」



「はい、もちろん」





………一人暮らし。


一人暮らしぃぃぃ！？！！？

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