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真夏の熱い日


花束をお願いしたいとお客さんがやって来た。

グラジオラスやスターチス

ルリタマアザミにひまわり


夏の花を使って花束を作るとお客さんは嬉しそうに微笑んでいた。


花束の周りの紙はAさんが考えてくれた。


大学生なのによく働いてくれると思う。

蝉の声がうるさい日


お客さんを見送り店に入ろうとしたら隣にいたAさんが倒れるのが見えた。

危ないと思い支えるととてつもなく体が熱いと気づいた。



「Aさん!」

「、ごめ、なさ」

「あつっ、ちょ、店の中に入ろう」


彼女の肩に触れて店の奥の椅子に座らせるととてつもなく汗が噴き出していると分かった。


冷やさないとと思い氷を袋に詰めたりして持って行き頭や首に当てる。


「お疲れ様でーす」


学校終わりのラウールが丁度やってきた。


「ラウール!タクシー呼んで!」

「え??」


慌てた俺の声を聞いてラウールが傍に来た。


「!?Aさん、大丈夫ですか!?」

「熱が凄い病院連れていく」

「は、はい」


「、大丈夫、」

「馬鹿!大丈夫なわけ」

「昨日…試験で…、ねれば、なおりますから
おねがい……だから」



お願いだから心配しないで


朦朧としている中必死に伝えたいことは分かった。


真面目で学校も頑張っていい子だ。
バイトも頑張っているし俺の補佐もするし

後輩にも分かりやすく教えてくれている


ただ、少しだけ
いや



自分の事を後回しにする癖があった。



彼女の言い分を無視して無理矢理病院に連れていくと
夏風邪こじらせていると言われた。

あと、貧血気味やいろんなことも言われた



「ちゃんとご飯は食べろ」

「…面目無いです」

「あとね、1番に自分の事を大切に

まさかテスト勉強中寝てないよね?」

「…ご飯もそんなに」


この子死ぬ気かとツッコミたかったがやめた。

いや、まず周りが気づかないのだ


俺にもラウールにも分からなかった。


「すみません」と言うAさんは困った感じに笑った。

この笑顔は以前から変わらない


この子が周りの事を気にせずにいられたら


この子の事を気づいてくれる人がいればいいのにな



儚いというか自分のことを後回しにするからこそ

いつか消えそうで怖いなと思った。












「まさか、阿部の彼女とはね」

「…まぁうん」

俺の彼女は昔から変わらなかった。


でもこの花屋さんで働いている時は凄く楽しかったんだろうな


「なんで付き合ったの?」


なんで


なんでか…

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0812melogappa(プロフ) - 続きが気になります(*ノωノ) (8月23日 14時) (レス) @page32 id: 10543042ed (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - 777さん» コメントありがとうございます!とても光栄です。番外編は今の所考えていませんでしたが考えてみようかなと思います。更新速度が遅いので待たせてしまうことが多いと思いますがこれからも、頑張っていきますね。ありがとうございます! (6月25日 23時) (レス) id: ba10b9968b (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - hirarin1106さん» コメントありがとうございます!そう言ってくださりとても嬉しいです。かっこよく書けているかを毎回不安になりながら何度も確認していますがとても安心しました。更新速度が遅いですがこれからも頑張っていきますね! (6月25日 23時) (レス) @page32 id: ba10b9968b (このIDを非表示/違反報告)
777 - このお話し最高です。好きすぎます。番外編としてで構わないので、この二人の裏のお話も読んでみたいです!意外に嫉妬深くて独占欲が強かったり、ドSに攻めてる阿部くんキュンとします。 (6月21日 2時) (レス) id: 07ae00cca1 (このIDを非表示/違反報告)
hirarin1106(プロフ) - このお話大好きです。阿部さんがかっこよすぎて胸がギュンってなります🥺これからも更新楽しみにしています。 (6月11日 23時) (レス) id: d2c13454fe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハル春 | 作成日時:2022年4月6日 2時

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