67 ページ18
部署に戻ると誰も居なくなっていた。
そうか、午前中だけ皆仕事して昼からは帰ったのか
席に戻り自分も帰ろうか悩んでいると隣の席に阿部さんが座った。
「もうお昼だから帰らないの？」
「まだやらなくてはいけないの溜まってるので」
「じゃあ、半分俺に頂戴？」
「え？いや、私のお仕事ですよ？」
「先輩が後輩の仕事を手伝うのは当たり前だと思いますが？」
そう言いながら私の机の上にあった書類を半分取り机の方へ戻る阿部さん
阿部さん帰れるのに態々手伝うの大変だと思うけどな。
「ありがとうございます」
「いえいえ」
半分減ったら凄く楽になった。
夕方に終わると思った事が２時過ぎには終わった。
パソコンの電源を消して背伸びをしていると阿部さんが書類を机の上に置きに私の傍に来た。
「終わった？」
「はい、阿部さんのおかげです。ありがとうございます」
「うんん。大丈夫だよ」
「いいえ、すごく助かったので。
そうですね。何か奢ります」
財布を手に取り阿部さんの方を見ると阿部さんは「ははっ」と笑い腕組みをして私の方を見た。
「じゃあ、Aの行きたいところに行きたいなぁ」
「え？」
「Aが好きな物とか知りたいかな」
「……なんでですか？」
「ん？…んー
彼女の事を知りたいなぁって思うのは普通の事だと思うし、A不足だから離れたくないなぁって思うからかな」
「…私不足？」
「うん。A不足
…今からどこ行きたい？」
困り眉でふわっと笑う阿部さん
そういえば別れてからこの人が笑う所ちゃんと見てない。
彼女さんが居るかもとか思ってたけど
「…阿部さん、彼女さん居なかったんですか？」
「うん。君しか無理だった」
ずっとこの困った笑顔しか出せなかったのかな
あの日、私が別れようって言った日から
私の方を どうした？と見てきた阿部さんに手を伸ばして抱きしめていた。
「、どうしたの？」
「ごめんなさい。…傷つけてごめんなさい」
「…大丈夫だよ。俺ももっと早くに気づいていたら良かった。」
私をギュッと抱きしめる手は暖かくてどうしてこんなに優しい人を傷つけてしまったのだろうと後悔させた。
「車は相変わらず後ろなんだね」
「いや…緊張と言いますか」
「何処に緊張するんだよ。
どこか行きたいとこある？」
「…いや、そんな
阿部さんはありますか？」
「えぇー…ないけど
火曜日は彼氏彼女しようって思う」
「火曜日？」
なんで火曜日？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3378人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ハル春(プロフ) - 綺音さん» コメントありがとうございます！返信が遅くなってしまいすみません。頭から離れなくなってしまったのですか！？どうしましょう。カッコよく書けているのか不安だったのですが綺音様のコメントを見て凄く嬉しく思いました。ありがとうございます。 (2022年4月6日 3時) (
レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - Harukaさん» コメントありがとうございます！返信が遅くなってしまいすみません。やっと移行や話が少しずつ進んできました。1番大好きなお話と言って下さりとても嬉しいです。これからは更新頻度が上がると思います。これからも頑張っていきますね！ (2022年4月6日 3時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
綺音(プロフ) - この話を読んで阿部ちゃんが大好きになってしまいました。兼ねてから宮舘涼太が大好きでしたがもう阿部ちゃんが、頭から離れません。。。。 (2022年1月28日 1時) (レス) @page48 id: cd7bb3faa5 (このIDを非表示/違反報告)
Haruka - このお話が一番大好きで今一番更新されるのが楽しみなのもこのお話です！なので更新してくださって嬉しいです！また更新待ってます！ (2022年1月28日 0時) (レス) id: 83280cc868 (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - さくらさん» コメントありがとうございます！素敵な作品とは、とても嬉しいお言葉です。最近は更新が不定期なのでご迷惑をおかけしてすみません。かっこよく書けているか不安で何度も書いては消してを繰り返していますがこれからも頑張っていきますね。ありがとうございます！ (2021年12月22日 0時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ハル春
| 作成日時：2021年9月2日 23時
