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「…ふぁ」
欠伸が出る
ここ数日は残業をして日々の業務に課長から任された仕事をこなしている。
字も様々だし、値段も違うし項目多くて大変だな。
伝票とかが置いてある資料室に夕方6時に向かう
周りもまだ明るいが少しずつ暗くなり会社内も帰っている人が多い。
今日は何時に帰ろうかな
ご飯どうしようコンビニかな
2年前の伝票だけど後期の伝票は何処だろうか
1人資料室の伝票棚を漁っていると資料室の扉が開いた。
誰だろ？
広報課の人も使うし広報課の人かな
「あれ、ここに居た」
「阿部さん」
阿部さんは棚のところにくると私では届かない伝票のファイルを取っていた。
「何かお探しですか？」
「ん？うんん
笹垣さんが届かなそうな所を取りに来た」
「…？」
「1人でよくここまで出来てるよ。
スピードも早いし」
阿部さんはそう言うとファイルをめくりながら座り込んだ。
1人だけ立っていると見下ろす形になるから私も座ろう
阿部さんの横に座り込んでみると阿部さんはクスッと笑い私の方を見た。
「疲れた時は疲れたーって言っていいからね？」
「いえいえ、まだ大丈夫ですよ。
阿部さんや周りの人の方が凄い仕事量ですし」
ファイルを抱みながら言うと阿部さんは棚に背中を預けて少しだけ息を吐いていた。
「全く、課長も笹垣さんっていつもは呼ぶのに頼む時だけAちゃんって呼ぶのもどうかと思うけど」
確かに課長は頼む時だけ下の名前で呼ぶ
でもなんでだろう
社長が私の名前を言う時と少し違う緊張感みたいなものがあった。
「あ、嫌だった？急に名前呼ぶの」
「？いいえ。大丈夫ですよ」
「そう？
…なんか、俺が緊張したんだけど」
「え？」
「…女の子の名前を呼ぶのあまりないからかな」
下を向き顔を隠してしまった阿部さんだが耳は真っ赤
…女の子ってそういう歳でもないのに
「…私、女の子っていうがらじゃないですよ」
「え？」
「もう20歳過ぎてますし、女の子って似合いませんよ」
明るく話すと阿部さんは一瞬だけ驚いた顔をした後私の顔を覗き込んだ。
「俺から見たら女の子だよ」
「……え、」
「頑張り屋な女の子」
どうしよう棚しかないし私たち以外誰も居ないからこういう時どうすればいいのか分からない。
仕方なくファイルで顔を隠してみるが顔の暑さは収まりそうにない。
冷めて
お願いだから
自分の横に阿部さんの手が近づいたのが見えた
その瞬間部屋の扉が開いた
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ハル春(プロフ) - なっちゃんさん» コメントありがとうございます！更新が不定期なので待たせてしまう事が多いと思いますが少しずつ頑張っていきたいと思います！もっと面白い作品にしていこうと思います。 (2021年7月13日 21時) (
レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん - コメント失礼します。 作品が面白くていつも拝見しています 作者さんのペースで頑張ってください (2021年7月3日 16時) (レス) id: 14f73ed980 (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - やまださん» ありがとうございます！更新が不定期ですが頑張っていきたいと思います。もどかしくなるのは確かに分かります。楽しく読んで下さりありがとうございます。これからも頑張っていきますね！ (2021年6月27日 21時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
やまだ - コメント失礼します！読んでいてキュンキュンするしもどかしくなるし、とても楽しく読ませてもらってます！更新を楽しみに待ってます！ (2021年6月26日 15時) (レス) id: b91da3af14 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - ハル春さん» 返信ありがとうございます。まさか私の作品を読んでくださっているとは思わず驚きました。恥ずかしながら私は更新ペースが遅いのですが、応援のお言葉とても嬉しいです。頑張りますね。 (2021年6月26日 13時) (レス) id: c457153612 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハル春
| 作成日時：2021年6月9日 6時
