7 ページ7
「阿部に任せるとやっぱ安心するよ」
「ありがとうございます」
課長が阿部さんに話しかけているが
お昼ご飯を食べ終えた私からするともう少し減らした方が負担にならないのではと思っていた。
残業とか他の人との仕事量とか考えると阿部さんは多いと思う。
課長が仕事を追加し課から居なくなると周りの人がコソコソと話しだした。
「課長また阿部先輩に追加していったよ」
「やりすぎじゃね？」
「でも、仕事出来る人だし」
「まぁ、鬼だしな」
手伝うとかないのかな
なんでみんな見ているだけなんだろう
私は席を立つと給湯室に行きまた珈琲をカップに注いで前と同じように阿部さんの席の方へと向かった。
席の横に来ると私は何も言わずにカップを置いた。
なんて声をかければいいのか分からなかった。
私がカップを置くと阿部さんは顔を上げて私の方を見た。
「ありがとう」
「いいえ。…仕事に戻ります」
席に戻り今月の決算処理を行っていく。
月ごとに決算とか細かいけどこういう積み重ねが必要なんだろうな。
パソコンの操作音しか聞こえないぐらい集中していたのか休憩しようと時計を見たらあれから2時間経っていた。
…2時間もパソコンと向き合うのはキツい
飲み物を飲もうと立ち上がった時ふと阿部さんの方を見た。
まだパソコンと向き合い周りには書類が置いてあった。
…あれは絶対定時には帰れない
手伝いますとかは違うか
いや、まず私ができる仕事はない
私に出来るのとは何だろうか
定時になって皆が帰る中私は1人席に座って書類を種類ごとにファイリングしていた。
分かりやすくしたいなこういうの
そして給湯室に行きまた珈琲をいれる
けどその際チョコレートや飴も一緒に持っていった。
黙って机の端のところに置くとこっちを見ないで阿部さんは「ありがとう」と言った。
忙しいんだ
いいえと言うのもなんかなでも
「帰んないの？」
「え？」
「もう定時過ぎてるよ」
書類から目を離し珈琲を飲みながらチョコレートの包み紙をあけて阿部さんは私に聞いてきた。
定時は過ぎている
けど
「…分かりません」
「？、何か分からないことある？俺教えるよ？」
「阿部さんが早く帰れる為に私は何か出来ることはありませんか？」
単刀直入に聞いてしまった。
それを聞いた阿部さんはキョトンっとした顔をしチョコレートを口に入れると机に肘をついて私の方を見た
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2901人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ハル春(プロフ) - なっちゃんさん» コメントありがとうございます！更新が不定期なので待たせてしまう事が多いと思いますが少しずつ頑張っていきたいと思います！もっと面白い作品にしていこうと思います。 (2021年7月13日 21時) (
レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん - コメント失礼します。 作品が面白くていつも拝見しています 作者さんのペースで頑張ってください (2021年7月3日 16時) (レス) id: 14f73ed980 (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - やまださん» ありがとうございます！更新が不定期ですが頑張っていきたいと思います。もどかしくなるのは確かに分かります。楽しく読んで下さりありがとうございます。これからも頑張っていきますね！ (2021年6月27日 21時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
やまだ - コメント失礼します！読んでいてキュンキュンするしもどかしくなるし、とても楽しく読ませてもらってます！更新を楽しみに待ってます！ (2021年6月26日 15時) (レス) id: b91da3af14 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - ハル春さん» 返信ありがとうございます。まさか私の作品を読んでくださっているとは思わず驚きました。恥ずかしながら私は更新ペースが遅いのですが、応援のお言葉とても嬉しいです。頑張りますね。 (2021年6月26日 13時) (レス) id: c457153612 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ハル春
| 作成日時：2021年6月9日 6時
