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「おめで、とう、ございます」
「ありがとうって態々それを伝えに！？」
「だって、メモ…っ取ったので」
「メモ？」
その場に座り込んでポケットからメモを取り出すと阿部さんはその紙を取って読んでいた。
たったひと文
誕生日おめでとうございます
だけ
名前も書いていない
「はぁ、はぁ…阿部さんの好みとか全く分からなくて
何か今度凄く好きなものとか教えて下さい。
それを…プレゼントします」
なんでもいいですよと言って立ち上がりエレベーターのボタンを押そうとしたら後ろから腰に手を回されて引き寄せられた。
…あれ
後ろに温かさを感じる
「…あの」
「……教えようか？」
阿部さんは私から離れると私の前に来て目を見てきた。
胸がうるさい
高望みはしない方がいい
だって、この人にはもっと
相応しい人が
「…俺が1番好きな人は…笹垣Aさんです。
俺とお付き合いしませんか？」
苦しさがもっと増した。
なのに
「、ぁ」
どこか楽になる気持ちにもなった。
阿部さんは顔が真っ赤でだけどそれでも私の回答を待つのか触れずにずっと私の目を見ていた。
「………は、い」
顔が暑くて苦しくて苦しくて
やっと返事をすると阿部さんは微笑み私の頭を撫でた。
「…最高の誕生日プレゼントだ」
「…お誕生日おめでとうございます」
「ありがとう。Aさん」
こんな感じで私は阿部さんと付き合うことになった。
それからの仕事はいつもと違くどこか楽しみにもなっていた。
仕事中阿部さんを見て「本当に彼氏なんだな」と思うことが増えた。
いや、いまだに信じられない
といっても彼氏彼女がするような事はあまりしていない。
一緒に出かけたこともないし
なんなら、キスだってまだで
ただよくお話したり普通に過ごしている
けどそれが楽しい
寒いから今日は早く帰るかぁと思っていたとある日
「仕事終わりにデート行こう？」
「え？デートですか？」
デートのお誘いを受けました。
仕事終わりのデート
なんか凄く嬉しい
「寒いけどどうかな？」
「行きます。凄く嬉しいです」
「ほんと？」
嬉しそうに笑う阿部さん
何処に行くのかな
仕事を終えて阿部さんと向かったのは
「到着」
「ここは」
「そう、あの喫茶店」
扉を開けるとポカポカして暖かい空気
コーヒーの香りと甘い香りが混ざって心地よい
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ハル春(プロフ) - なっちゃんさん» コメントありがとうございます！更新が不定期なので待たせてしまう事が多いと思いますが少しずつ頑張っていきたいと思います！もっと面白い作品にしていこうと思います。 (2021年7月13日 21時) (
レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん - コメント失礼します。 作品が面白くていつも拝見しています 作者さんのペースで頑張ってください (2021年7月3日 16時) (レス) id: 14f73ed980 (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - やまださん» ありがとうございます！更新が不定期ですが頑張っていきたいと思います。もどかしくなるのは確かに分かります。楽しく読んで下さりありがとうございます。これからも頑張っていきますね！ (2021年6月27日 21時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
やまだ - コメント失礼します！読んでいてキュンキュンするしもどかしくなるし、とても楽しく読ませてもらってます！更新を楽しみに待ってます！ (2021年6月26日 15時) (レス) id: b91da3af14 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - ハル春さん» 返信ありがとうございます。まさか私の作品を読んでくださっているとは思わず驚きました。恥ずかしながら私は更新ペースが遅いのですが、応援のお言葉とても嬉しいです。頑張りますね。 (2021年6月26日 13時) (レス) id: c457153612 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハル春
| 作成日時：2021年6月9日 6時
