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何事もなくただ普通に時間が過ぎて秋になった。
秋は過ごしやすい
それに、ここ最近は阿部さんとお話する機会もないし
嫌な事もおきていない
その日の仕事を終え帰ろうかとしている時先輩方の話し声が聞こえた。
「ねぇねぇ、今度阿部先輩誕生日じゃん。乙木さん何かするの？」
「勿論よ。プレゼントと」
…誕生日なんだ
初めて知ったな
食事とかは乙木さんが誘いそうだし
かといって何かプレゼントしてもそれが好みじゃなかったらとか考える。
阿部さん秋なんだ
部署を出てエレベーターに乗ろうとした時扉が開くと中には阿部さんが立っていた。
「お疲れ様です」
「お疲れ様」
扉が閉まると2人だけになる。
久しぶりに二人だけだな
何か話した方が良いのかもしれないけど
何話そう
エレベーターの階数が動くのを眺めているとボタン側にいた阿部さんがポケットから何かを取りだし口の中に入れていた。
あれって
「ラムネですか？」
「え？うん。集中するしね」
集中
……何か考え事してたのかな
「すみません。話しかけてしまい」
「？え？！なんで、大丈夫だよ？」
総務や営業、他の部署とのやり取りが阿部さん多くなってるからお忙しいのに何話しかけてるんだよ私
反省していると目の前にラムネが見えた。
「笹垣さんもどうぞ」
「…え」
「あ、それかチョコレートあるよ！」
ゴソゴソとバッグからチョコレートを取り出す阿部さん
そのチョコレートは以前私があげた事のある普通に安くでスーパーに売ってあるチョコレートだった。
「それ」
「俺の好きなチョコレートなんだ」
「なんでこれなんですか？」
「これを食べると俺
頑張ろって気持ちになってパワーを貰うんだ」
ニッと笑顔で話す阿部さんはひと口チョコレートを食べると「うまっ」と言って幸せそうだった。
「じゃあ、1つ」
そんなに美味しいのかと思い食べてみるが至って普通のチョコレートである。
美味しいけどね。
でも隣でもうひとつチョコレートを口にする阿部さんはまるで幸せそうで
好きな人にでもチョコレートを貰ったかのようで
どこかでその人が誰なんだろうと思ってしまいモヤっとした。
そんな訳ない
…そんな訳あるわけない
誕生日も初めて知ったし何もしなくてもと思ったが何故か買い物でお菓子を買っていた。
ラムネにあのチョコレート
…私が食べるのかな
机に二つ並べてみても分かるわけない
ただ溜息だけが出てきた。
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ハル春(プロフ) - なっちゃんさん» コメントありがとうございます！更新が不定期なので待たせてしまう事が多いと思いますが少しずつ頑張っていきたいと思います！もっと面白い作品にしていこうと思います。 (2021年7月13日 21時) (
レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん - コメント失礼します。 作品が面白くていつも拝見しています 作者さんのペースで頑張ってください (2021年7月3日 16時) (レス) id: 14f73ed980 (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - やまださん» ありがとうございます！更新が不定期ですが頑張っていきたいと思います。もどかしくなるのは確かに分かります。楽しく読んで下さりありがとうございます。これからも頑張っていきますね！ (2021年6月27日 21時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
やまだ - コメント失礼します！読んでいてキュンキュンするしもどかしくなるし、とても楽しく読ませてもらってます！更新を楽しみに待ってます！ (2021年6月26日 15時) (レス) id: b91da3af14 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - ハル春さん» 返信ありがとうございます。まさか私の作品を読んでくださっているとは思わず驚きました。恥ずかしながら私は更新ペースが遅いのですが、応援のお言葉とても嬉しいです。頑張りますね。 (2021年6月26日 13時) (レス) id: c457153612 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハル春
| 作成日時：2021年6月9日 6時
