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振り返ると乙木さんが走ってきて俺の目の前で止まった。
「何？」
「何処に、行くんですか？」
「何処…帰ろうかなと」
「、笹垣さんが居ないからですか？！」
「そんなんじゃ」
一瞬だけ驚いたが直ぐに反論をしようとすると突然俺の手に触れて距離を縮めてきた。
「私じゃ駄目ですか？」
「…え」
その途端グッと引っ張られて唇に触れる感触がした。
…は？
急いで乙木さんの肩を押して離れる
何してるんだ
「乙木さん？」
「…私は、私なら」
「…ごめん。俺は貴方をそういうふうに見ていない」
傷つけているのは分かるけどハッキリ言わないといけないのは事実だった。
乙木さんは涙をポロポロと流すと俺の横を通り過ぎて行ってしまった。
……悪いことしたな
1人歩きながらさっきのことを考える。
すると、少しだけ離れた所にあるコンビニから見たことある背格好の人が出てきた。
何買ったんだろ
「なにしてんの？」
「っ、あ、あれ」
普段着の笹垣さんが財布片手に驚いていた。
家、確かにここら辺だった
近くに行き彼女の傍に来ると彼女は俺の方を見てキョトンとしていた。
…俺顔になにかついてる？
黙って俺の方を見ていたので不安になり自分の顔に触れてみると唇に触れたら手に赤い印がついた
…あ、なるほど
「ちょっと待って、弁解させて？」
「え、大丈夫です。
だって、何も関係ないじゃないですか」
「いや、これは違くて」
「彼女でもないので私」
「違う。俺が嫌だからさ」
「いいじゃないですか。キスされたって言えば。
それよりも、私今まだご飯食べてないので
帰ります」
帰ろうとした彼女の腕を咄嗟に掴み肩に触れた。
このまま
このまま帰ったら取り返しがつかなくなる
「待って」
「、彼女さんが待ってますよ」
「俺彼女いない」
「嘘つき！」
声が少し大きくなった。
彼女の方を見ると不安や動揺
怒りや悲しさ
そんな感じの表情をしていた。
「、…信じてたのに」
その途端涙が頬を伝っていた。
同じ涙だけど
この子だけは泣かないで欲しい
掴んでない方の左手で唇をグッと拭くと彼女の手に持っていた袋に触れ俺が持った。
そして、彼女の背中に触れて抱きしめた。
何がどうしてこうなったか
近くのホテルのロビーで2人隣同士でソファに腰掛ける。
阿部さんこのままここに泊まるとか言ってたな
無言になっていると阿部さんは唇をゴシゴシとしていた。
「…傷がつきますよ」
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ハル春(プロフ) - なっちゃんさん» コメントありがとうございます！更新が不定期なので待たせてしまう事が多いと思いますが少しずつ頑張っていきたいと思います！もっと面白い作品にしていこうと思います。 (2021年7月13日 21時) (
レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん - コメント失礼します。 作品が面白くていつも拝見しています 作者さんのペースで頑張ってください (2021年7月3日 16時) (レス) id: 14f73ed980 (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - やまださん» ありがとうございます！更新が不定期ですが頑張っていきたいと思います。もどかしくなるのは確かに分かります。楽しく読んで下さりありがとうございます。これからも頑張っていきますね！ (2021年6月27日 21時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
やまだ - コメント失礼します！読んでいてキュンキュンするしもどかしくなるし、とても楽しく読ませてもらってます！更新を楽しみに待ってます！ (2021年6月26日 15時) (レス) id: b91da3af14 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - ハル春さん» 返信ありがとうございます。まさか私の作品を読んでくださっているとは思わず驚きました。恥ずかしながら私は更新ペースが遅いのですが、応援のお言葉とても嬉しいです。頑張りますね。 (2021年6月26日 13時) (レス) id: c457153612 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハル春
| 作成日時：2021年6月9日 6時
