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「ここでいいの？」
「はい。ありがとうございます」
お礼を伝えて車が出ようとした時、阿部さんが私の方を向いた。
「笹垣さん」
「？はい」
「今度ご飯食べに行きませんか？」
「？あ、4人でですか？」
今日の4人でなのかな？
アニメ語りたいって佐久間さんも言ってたし
阿部さんは私の質問を聞いて少し間を空けると私の方を見た。
「2人で」
「…え、あ、」
「あの喫茶店に…また」
そういう事か
2人でというワードが凄く恥ずかしく思えて
擽ったく感じた。
「私でよければ」
「、よかった。また日時とかは今度」
「はい。」
それでは。と挨拶をして阿部さんはいなくなった。
去って行く車を見て本当に「また」行けるのだと思うと前回と違う緊張感と嬉しさが込み上げてきた。
次は、どんなお話をしようか
次は、どんな本を読もうか
楽しみだな
気のせいなのか
「…ん？？」
月曜日を過ぎて少しずつ違和感を感じた。
給湯室にある私のコップや
何か少しずつ消えている。
どこか別の所に置いたっけ？
でも置いてないような
パソコンの近くに置いていたペンも消えた。
…何だろう
「笹垣さん仕事中よ？ボーとしないで」
「っはい！すみません」
乙木さんから注意されることも増えた。
ペンも無くなったら書くものが無い。
バックの中から筆箱を出しペンを取り出す。
無事に見つかればいいけどな。
そして、ある日とうとう仕事の書類が無くなった。
何故？
机の上に置いていたのに
机の上をくまなく探していると肩をトントンとされて乙木さんが立っていた。
「ねぇ、この書類貴方のよね？」
「、それ」
「それ？じゃないわよ。大切な書類よ！何してるのよ」
「す、すみません。」
いや、待って
なんで乙木さんが持っているの？
その書類ファイルの中に入れた
だってちゃんとメモしているから
何でその書類をこの人が
まさか
反論しようと思ったが出来ないと思い諦めた。
どうしようかここから
席について考えてもどうしようも出来ない。
この前買ったウサギのハンカチを口元に当て落ち着かせようとしていると突然課長に呼ばれたので席を立った。
書類をまとめといてーって言われたけどなぁと思いながら席に戻ると私は立ち止まった。
待って
ハンカチがない
その時、あの日のことを思い出した。
あのハンカチだけは
あれだけは
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ハル春(プロフ) - なっちゃんさん» コメントありがとうございます！更新が不定期なので待たせてしまう事が多いと思いますが少しずつ頑張っていきたいと思います！もっと面白い作品にしていこうと思います。 (2021年7月13日 21時) (
レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん - コメント失礼します。 作品が面白くていつも拝見しています 作者さんのペースで頑張ってください (2021年7月3日 16時) (レス) id: 14f73ed980 (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - やまださん» ありがとうございます！更新が不定期ですが頑張っていきたいと思います。もどかしくなるのは確かに分かります。楽しく読んで下さりありがとうございます。これからも頑張っていきますね！ (2021年6月27日 21時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
やまだ - コメント失礼します！読んでいてキュンキュンするしもどかしくなるし、とても楽しく読ませてもらってます！更新を楽しみに待ってます！ (2021年6月26日 15時) (レス) id: b91da3af14 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - ハル春さん» 返信ありがとうございます。まさか私の作品を読んでくださっているとは思わず驚きました。恥ずかしながら私は更新ペースが遅いのですが、応援のお言葉とても嬉しいです。頑張りますね。 (2021年6月26日 13時) (レス) id: c457153612 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハル春
| 作成日時：2021年6月9日 6時
