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同期に女の子が少なかった。
広報課に女性が欲しいとの事で他の人たちが研修している中殆ど決まったかのように広報課に配属になった。
3年は続けた方がいいと就活の時に聞いた。
だから、3年目の今年でここに居るのは最後にしようと思った。
「…あっつ」
3年間殆ど居たような気がするこの資料室
資料室というか広報課がこれまで発行してきた冊子や伝票などが保管されている。
薄暗い部屋の中座り込んで今仕分けていた冊子を横に置いた。
少し開いた窓から蝉の声が聞こえてきて夏を知らせてくれる。
ただの倉庫番みたいだな
そう思っていたら扉が開く音がした。
私は急いで立ち上がり冊子を手に持った。
誰だろ。
いつもは誰も来ないのに
「あれ、伝票どこだろ」
その声の男性は伝票を探しているらしいがここに慣れていないのか探すのに手こずっていた。
私は、近くに会った伝票棚から1枚紙をとりその人のもとへ向かった。
「すみません。伝票を探していらっしゃるんですか？」
「え、はい」
「種類にもよりますがあちらにある2段目の棚から順番に新しい順になっています」
「ほんと？ありがとう」
話した事ない人だ。
どこの課の人なのかな
伝票が必要って事はお金関係だし経理の人かな。
元の場所に戻りダンボールの中から資料を取り出したりして棚に並べていると隣に誰かがやってきた。
「ずっと1人でしてるの？」
「、…は、はい」
吃驚した。
さっき話した男性は探していた伝票があったのかその紙を持って私の横にいた。
ひょこって急に現れたから焦ったな。
棚に綺麗に順番に並べながら何を話せば良いのか分からず黙っていると
「笹垣(ささがき)さん」
「？はい」
「あ、こっち見てくれた」
ニコッと笑った男性は棚に背中を預けながら私の方を見ていた。
「初めましてだから名前知りたくて名札見てたんだ。
俺、経理の阿部っていいます」
阿部さん
阿部さん？？
どこかで聞いたことあるような。
「ご挨拶が遅れてしまい申し訳ございません。
広報課の笹垣といいます」
「よろしく。
そんな、畏まらなくてもいいよ？」
阿部さんはそう言うと私が持っていたダンボールに触れていた。
「あの、これは」
「女の子にこんな重いの持たせるのは失礼だしね。
笹垣さんさ、ずっとここにいるけど先輩とかは？」
「え…先輩方は業務をしています。
私はここの仕事で」
本当は先輩方みたいにデスクで仕事をしたいけど
…無理だよな。
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ハル春(プロフ) - なっちゃんさん» コメントありがとうございます！更新が不定期なので待たせてしまう事が多いと思いますが少しずつ頑張っていきたいと思います！もっと面白い作品にしていこうと思います。 (2021年7月13日 21時) (
レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん - コメント失礼します。 作品が面白くていつも拝見しています 作者さんのペースで頑張ってください (2021年7月3日 16時) (レス) id: 14f73ed980 (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - やまださん» ありがとうございます！更新が不定期ですが頑張っていきたいと思います。もどかしくなるのは確かに分かります。楽しく読んで下さりありがとうございます。これからも頑張っていきますね！ (2021年6月27日 21時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
やまだ - コメント失礼します！読んでいてキュンキュンするしもどかしくなるし、とても楽しく読ませてもらってます！更新を楽しみに待ってます！ (2021年6月26日 15時) (レス) id: b91da3af14 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - ハル春さん» 返信ありがとうございます。まさか私の作品を読んでくださっているとは思わず驚きました。恥ずかしながら私は更新ペースが遅いのですが、応援のお言葉とても嬉しいです。頑張りますね。 (2021年6月26日 13時) (レス) id: c457153612 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハル春
| 作成日時：2021年6月9日 6時
