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「一人暮らしの男の部屋見てもなんもおもろないで」

「!?片付いてるなって思ったんです」

「ほんま?ありがとう」


神山さんは嬉しそうに言うとキッチンの方へ行き冷蔵庫を開け飲み物を取っていた。


なにか手伝おう


キッチンの方へ行くと神山さんは右手で私を止めた。


「テレビの前に座っとって」

「お手伝いをしようかなと」

「大丈夫。ありがとう」


そう言われたら無理にも動けないので渋々テレビの前に座った。

…ゲーム機近くに置いてあるということはよくゲームするんだな。

部屋の作りは確か一緒だから後ろのドアが寝室で


……まぁまぁ普通の部屋の大きさだからなぁ

そう思っていると神山さんは隣に座りお茶を目の前に置いた。


「お茶のおかわりあるから言ってええからね。

そして今からちょっとセットするんで待っといてな」


目の前のゲーム機に触れなんか電源つけたりして遊べる状態にしていく。


それを眺めていると神山さんは


「さっき、俺は何も悪くないって言ったやん」

「え?」

「意外に言うんやなこの子って思ったわ」

「それはどういう」

「ん?…巻き込まれた被害者なのによう巻き込んだ奴を庇えるなぁと思っただけ」



そう言うと私にゲームのコントロールを渡してきた。

…こうやって誰かとゲームするって滅多にないな


神山さんを見ると神山さんはニッと笑いテレビの方を見た。


「女の子やからって手加減せんからな」


「、了解です」


操作の仕方を教えてもらいゲームをしていく。

笑ったり、驚いたり


さっきのあれはなんだったのやらと思えてくる。


「あっ、…神山さんもう1回」

「お?ええよー。」


「神山さん!あと少しで出来そうなんです」

「お前それ何回目やねん」


ゲラゲラ笑われながら言われるがもうどうでもいい
負け続けるのが嫌なの!

あと少しでいけそうなんだけどな
…ていうかこの人強い

でも1度ぐらい勝ちたい


コントローラーをグッと握ったあとチラッと時計を見たら終電に近い


あ、


「あの、」

「ん?どうした」

「終電が」

「?…」

神山さんは時計のほうを見て一瞬黙った後私の方を見て呟いた。



「おって」




「え?」

「…明日の朝俺が車で送るから

……今日はおって」



真っ直ぐこっちを見る目が真剣だと分かり何も言えない。


今駅に行けば終電に間に合う


明日の朝神山さんが送らなくて済む


なのに


「……」


なんで言葉が出ないんだろうか。

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なす(プロフ) - ハル春さん» こちらこそ忙しい中ありがとうございます! (2019年11月6日 20時) (レス) id: 8ea933b9e5 (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - なすさん» コメントありがとうございます!全部ですか!?嬉しいです、ありがとうございます!更新頑張っていきますね (2019年11月5日 23時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
なす(プロフ) - ハル春さんの小説全部読んでますどれも大好きです!更新頑張ってください! (2019年11月5日 13時) (レス) id: 8ea933b9e5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハル春 | 作成日時:2019年10月7日 0時

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