No.5 ページ6
頭の包帯を巻いたまま屋敷に戻ってから1人台所の方に行くと福山さんが1人なんか作ろうとしていた。
「?何をしてるんですか?」
「んー?晩飯の準備。
と言っても皆自分の部屋で食うけどな」
「え、バラバラで?」
「いや、給仕当番があるんだけど食べる所はバラバラ」
一緒に住んでてバラバラって
しかも仲間でしょ?
そう思うと福山さんの横にあったジャガイモを取って言った。
「作ります。
だから皆さん一緒の部屋で食べますよ」
「え、でも」
「福山さん、バラバラで食べるって仲間としていいんですか?仲間であればみんなで集まって食べるってやったらチームの結束力にも繋がるんですよ」
昨日あった初対面の人にそういうのはおかしいと分かってる。
でも、なんかここで1人みんなの分を作る風景を見ると可哀想に思えてくる。
福山さんの目を見て言うと福山さんは一瞬微笑んだ後私の頭に触れてくしゃくしゃと髪をしてきた。
「わ、わっ」
「ありがとうー。
でも、1人で作らせるわけにはいかないから俺も混ぜてな?」
「ぇ、え
あ、はい」
「しっかりしてるけど、Aさんいくつ?」
「に、23」
「てことは俺らより10以上も下かよ。
てことはAちゃんじゃん」
そう言って私の持っていたジャガイモを取り包丁を持っていた。
…人間らしいというか
「…お手伝いを」
「ん?なら、俺が具材とか切るから鍋にお湯入れて沸かしといて。」
もっと言えばいいのにな。
そう思いながらも私は準備をした。
「へぇー、カレーだ」
「福山が作ったのか?」
「いや、俺とAちゃんで」
「美味しそうじゃん」
目の前にいる4人は私と福山さんが作ったカレーを見ながら話していた。
…こう見るとみんな何食ってたんだって思う
カレーを一人一人盛り付けて私も机につく
「お口に合うか。
私は屋根裏で食べますので」
「え?ここで食べないの?」
「え、だって」
「Aちゃんは居候でもないし。
そんな気を使わなくていいぞ」
「…?」
「この屋敷に住めるだけで
もう君は俺らの仲間さ」
そう言われ初めて会った数時間前を思い出した。
たしかにあの時まるで選択を選ばれてるというか品定めをされてるかのような気分だったけど
今はなんかゆっくりも出来るし
てことは
「…へへ
宜しく御願いします。」
「こちらこそ」
隣にいた福山さんは私の肩に触れてそう言ってきた。
211人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「男性声優」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かな - ハル春さんの作品大好きでいろいろ見させてもらってます!そのなかでもこの四人組はすごく好きなので新作嬉しいです!更新楽しみにしてます。頑張ってください! (2018年8月23日 15時) (レス) id: c8b2ecf990 (このIDを非表示/違反報告)
Stella(プロフ) - すごくいいです!!これからの話がすごく楽しみです!更新頑張ってください (2018年8月17日 21時) (レス) id: 7eeb758daa (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 新作〜!読ませてもらいますね! (2018年8月11日 22時) (レス) id: 6d61661040 (このIDを非表示/違反報告)
声優LOVE - すごく良かったです!これからも楽しみにしてます!新作おめでとうございますこれからも頑張って下さい!! (2018年8月9日 16時) (レス) id: 9abf804052 (このIDを非表示/違反報告)
h - 初コメです凄く楽しかったですこれからも頑張ってください楽しみにしてます (2018年8月9日 7時) (レス) id: 8a1cd5ab5f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時:2018年8月8日 23時