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No.12 ページ13

「良かった」


敵を倒してから福山さんは私の所に来て力強く抱きしめてきた。

「すみません。

私がヘマをしてしまったばかりに」

「いや、俺が悪い。

次はちゃんと守るから
俺を信じてくれませんか?」

「はい!」

福山さんの肩に触れぐっと抱きついてると
後ろから咳払いが聞こえた。

「…それじゃあ、話し合いますか?
俺の兄たちを止める方法です」


螢静さんは私達に1度微笑みを見せたあと福山さんへ巻物のようなものを見せてきた。


「俺の仲間があと3名います。

その人達は後ろの方からも出ますので

貴方にはその力を止める鍵となって頂きましょうか」

「俺が?」

「えぇ、俺は彼女を守るというのが使命です。

それと、貴方の兄貴達を殴り殺すというのもありますが…今日の俺はそれじゃないんで」


胡座をかいて座る福山さんはけろっとした感じで言っていた。

な、殴り殺すって言ってますよね?

福山さんと螢静さんを交互に見て先程渡された小太刀に手をかけた。

…これを使う事があるかも

そう思っていると急に目の前に手が伸びてきて私の小太刀に触れていた。

「…あ」

「どうした?これ」

「俺が持たせました。

自分の身は自分で守れと」


その言葉を聞いて一瞬福山さんは不満そうに「ふーん」と呟いていた。

そして螢静さんの方を向き口を開いた


「お前

自分の力を信じてないだろ?」

「…え?」


な、何を急に


すると福山さんは真っ直ぐに目を見て螢静さんに言った。


「女にこんなもん持たせるんじゃなくて

俺が守るっていう自信をもてよ。

血を見せるわけにはいかないだろ」

「ふ、福山さん!」

「Aちゃんは黙って

…あんたは弱い。凄ーくな」

螢静さんはその瞬間福山さんの胸ぐらをつかみ今にも殴りかかりそうな勢いだった。

だ、ダメだ

ここで止めないと

ここで仲間割れは


「貴方に何が分かる!
俺が妾の子と言われて!

垢の他人なのに口を出すな!!」

「あぁ、出したくないさ
でもな

巻き込んだのはお前の兄だろ?
俺らは巻き込まれただ

…協力はするが女ひとりは守る力をつけろ」



何が正当なのか

私には分からない。

だって、これは護身用で持てるし
螢静さんは悪くない。

悪いのは私が連れ去られたのと彼の兄達で


「あ、あの

落ち着いて下さい。

この小太刀は護身用です。
それに私もこの世界に入ったからには自分の身は自分で守ります」

2人の間に入って私は喧嘩を止めていた。

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かな - ハル春さんの作品大好きでいろいろ見させてもらってます!そのなかでもこの四人組はすごく好きなので新作嬉しいです!更新楽しみにしてます。頑張ってください! (2018年8月23日 15時) (レス) id: c8b2ecf990 (このIDを非表示/違反報告)
Stella(プロフ) - すごくいいです!!これからの話がすごく楽しみです!更新頑張ってください (2018年8月17日 21時) (レス) id: 7eeb758daa (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 新作〜!読ませてもらいますね! (2018年8月11日 22時) (レス) id: 6d61661040 (このIDを非表示/違反報告)
声優LOVE - すごく良かったです!これからも楽しみにしてます!新作おめでとうございますこれからも頑張って下さい!! (2018年8月9日 16時) (レス) id: 9abf804052 (このIDを非表示/違反報告)
h - 初コメです凄く楽しかったですこれからも頑張ってください楽しみにしてます (2018年8月9日 7時) (レス) id: 8a1cd5ab5f (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2018年8月8日 23時

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