【家庭教師ヒットマンREBORN！】私は一般人です。 (ページ3)

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2話ページ3

背が高い。自然と顔が上を向く。
「えっと…？」
「王子がとってあげる」
ひょいっ、と彼がつまんだ指先には確かに花びらが。

「あ、えっと、ありがとうございます」
「ししっ、べっつにー。それよりさ」
王子のこと、覚えてない？なんて聞かれた。
会ったことあったっけ？

えっと……
「人違いでは？」
「は？だってお前、雪乃だろ？」
え、私の名前知ってる？ってことは会ったことあるんだ…？

「……なぁ、覚えてねぇの？10年前もここで会ったんだけど」
「え、10年前？……あ」

思わず声をあげて彼を見れば、少しムッとしていた口がニィっと上がった。

そうだ、10年前、おんなじように、金髪の男の子に会ったことがあった。
まさかあのときの子？確かに……似てる。

名前は……
「……ベル、君？」
「ししっ、正解♪」
「よく私のこと覚えてたね…！」

だって10年も前なのに、なんて驚いたら、だって俺王子だもん。だって。

「日本には何しに来たの？」
「仕事」
「へぇ、この辺で？」
「まぁね」

そのあと少し他愛もない会話をしてたら、おばあちゃんからラインが。
ところどころ字が違うけど、手伝ってほしいとかなんとか。

「ごめんね、もう行かないと」
「ふぅん。じゃあさ、連絡先教えてよ」
「いいよー」

さらっと交換してベル君と別れた。

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またね、なんて言って雪乃は階段を降りてった。
仕事でジャッポーネに来たのは嘘じゃねーけど、でもここに来た理由は違う。

「あ、先輩こんなとこにいたんですか」
「んだよ、フラン」
「スク先輩に言われて探しに来たんですよ。
ところで誰です？あの女の人」
「はぁ!?っお前見てたのかよ」

しかも最初からとかふざけんな。
よりによってこいつに見られたとか最悪。

「んで誰なんです？あの人。あ、もしかして」
「あん？なんだよ」
「ルッス先輩が言ってた初恋相手ですかー？」

なっ!？ルッスーリアのやつなんで知ってんだよ、つーか何フランに言ってんだよ！

「黙ったってことはー、図星だからですかー？」
「るせぇ！このクソ蛙!!」
「痛いですー！もーナイフ投げないでくださいよー」