☆第３話☆ ページ3
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すすり泣く声が聞こえる。
氷花の家族だ。
もういない、氷花。
よかったな。
こんなに泣いてくれてる人がいるぞ。
青年は人をすり抜けてそっと病室から出た。
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・
「ちゃんと見届けたのね」
廊下を歩いていると、真っ黒な髪の女性に話しかけられた。
「………
「あいかわらずねぇ…あなたは」
ため息をついて、
真宵と呼ばれたその女性は腕を組む。
青年を睨む、冷たい目。
「それで助けられたとでも思っているの？」
よく響く真宵の声が青年の心にこだました。
「…………。」
何も答えない青年に真宵はまたため息をついた。
「中途半端な思いで、人間の人生をいじるものではないわ。
私たちはただ見守るだけ。」
真宵は青年の隣を通り過ぎる。
うつむく青年の瞳に映る、真宵の赤いピンヒール。
ピンヒールが床にぶつかるあの独特の音はしない。
そのはずだ、
だって、彼らは、
「私たちは、死神なんだから」
彼らは、死神。
普通の人には見えない。
見えるのは死の運命を持つ者だけ。
彼らが見えるということは、
近いうちに死が待つ者だということなのだ。
真宵はうつむき何も言わない青年を一瞥して去っていった。
「……っわかっている。
けど、
後悔なんて、して欲しくないだろ…！」
押し殺すように発した、青年の声は、
長く暗い廊下に消えていった。
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紅葉(プロフ) - 如月 唯奈さん» コメントうれしいです！読んでくださり、ありがとうございました！受験頑張りますね！！ (2018年12月1日 16時) (
レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
如月 唯奈 - 初めまして、小説読ませていただきました！私も死神が出てくる小説を書いているので、いろいろ参考になりました！受験頑張ってください！ (2018年12月1日 15時) (レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 時雨さん» うわぁあありがとうございます！！むっちゃうれしいです！！ありがとうございます！！頑張りますね！！ (2018年10月7日 21時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - この作品が大好きです。これからも応援させて頂きます。（お気に入り登録と評価の方もさせて頂きました。） (2018年10月7日 21時) (レス) id: c02ba4ffe7 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 紅苺さん» コメントありがとうございました！ちょっと作風変わるかもですけど試行錯誤してみます！ (2018年10月6日 17時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅葉 | 作成日時：2018年8月13日 19時
