【稲荷崎】隣の席の子にギャップ萌えした (ページ9)

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ギャップ９ページ9

委員長「ほな、体育祭の参加種目を決めるで。

なるべく希望通りにしとう思っとるけど、

人数オーバーは恨みっこなしのじゃんけんやからな」

委員長の言葉にみんなが返事をした。

一時間目は、体育祭についての話し合いらしい。

そういえば、体育祭が迫ってたっけ。

A「ねえ、りんりんの希望はなに？」

角名「俺は部活対抗リレーも出るから、それと被らないやつ。

まあ、バレー部は絶対玉入れやんないといけないし、それくらいかな」

りんりんはそう言って、欠伸をする。

球技部は玉入れやってって言われるからね。

男女バレー部が玉入れか。

A「リレーに出るんだね！」

角名「俺は嫌って言ったけど、主将命令だった」

りんりんは項垂れながらそう言う。

部活対抗リレーは、部活ごとに関連する物をバトンにして行われる。

選手はユニホームを着ないといけない決まりだ。

そして、陸上部はハンデとして男女共にコスプレをする。

委員長「誰か『障害物競走』出てくれへん？」

治「なら、角名いいんやない？

アイツに台渡りさせて勝てる奴おらんやろ」

委員長「おん、そうやな」

角名「待って、俺の意見は？」

りんりんが抵抗するが、障害物競走の出場者はりんりんになった。

良かったね、りんりん！

その後も出場者が決まっていく。

私はヒマになって、りんりんに話しかけていた。

角名「そういや、お前は何出るの？」

A「あー、私は出ないんだ。

てか、体育祭当日サボる予定だし」

角名「おい」

私はそう言って、りんりんに向かって笑った。

りんりんは苦笑いを浮かべている。

先生には種目の不参加を承諾してもらってるし。

角名「堂々と問題児発言するなや」

A「問題児じゃありませーん」

角名「じゃあ、そのピアスはなんですかー」

りんりんが私の耳を指しながら言う。

りんりんから外見について何か言われたのは初めてだ。

そのせいで、ふと反応が遅れる。

でも、いつものように笑顔を浮かべた。

A「大人への第一歩ですー」

りんりんは私の足を軽く蹴った。

痛くはないけど、脚長くてムカつく。

A「脚長いね、うざい」

角名「邪魔なだけだよ」

A「ドヤ顔腹立つわー」

貴方にだけは嫌われたくない。

だから、絶対に言えない。