二刀流の赤髪 ページ17
ーしのぶ視点
目の前の木が一瞬で無くなった。
いや、切り倒されたと言うのが正しい。
返り血を浴びて、鋭い眼光で立っている赤髪の青年に。
少し短めの刀を鎖で繋ぎ、窪みを作って、刃を素手で握れるようになっていて、刃を握って鬼の首を斬ったらしい。
…待って、おかしくない?!
あんな刀で、直径20センチ程の木を全て切り倒すって、普通刀が折れて終わりでしょ!
目の前の出来事が信じれずに、刀を持ってぽかんとしていると、赤髪の青年がこっちを見た。
…ま、待って…、…逃げないと殺されると分かってるのに、全然体が動かない…。
?「良かった〜、当たって無くて。使おうか迷ったけど、こう言う場所でしか、新技試せそうに無いし、結局使ったんよ。」
し「えっ…?」
目の前のさっき迄無表情だった赤髪の青年は、私を見た瞬間、人懐っこい笑顔を浮かべた。
待って、さっき迄無表情で目が死んでたのに、何で急に…。
坂「そうや、聞きたい事があるんやけど…。あ、俺坂田。」
し「…胡蝶しのぶ。」
待って、取り敢えず返り血を拭いて。
頭がおかしい人にしか見えないから、良い人なのは分かる気がするけど。
坂「うらたって言う人か、センラって人知らん?」
し「…知らない。」
坂「そっか、ありがとな。」
赤髪…坂田さんは、刀を片付けずに何処かに行ってしまって、取り残された私はと言うと、ぽかんとして、その場から動けなくなってしまう。
あの殺意を最大まで高めた眼光、真っ赤で血のような赤髪、血の塊のような瞳…。
見た目も目立つけど、私は力に羨ましいと思ってしまった。
私も、坂田さん程の力が在れば、鬼の首を斬れたのだろうか…。
非力な私に、鬼に復讐をする事は、難しいのかな。
パンパンッ
し「何弱気になってるの。」
自分の頬を手で叩き、呟いて刀を握りなおす。
私は姉さんと共に、鬼に復讐するって決めたのよ。
他人は他人、私は私。
…きっと、私にしか出来ない事があるはず。
だから、こんな所で足を止めてたらダメ。
今はただ、必死に足を動かして、目の前が真っ暗になって、道に迷って途方に暮れたとしても、足を止めたら駄目だ。
姉さんと肩を並べて戦えるよう、ただ強くなるしかないの。
自分に言い聞かせて、坂田さんが歩いて言った反対方向に足を進める。
…まだまだ此処からよ。
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ララ(ランタ)(プロフ) - ねこまる@Milkさん、コメントありがとうございます!!教えて下さりありがとうございます!!すみません!漫画が手元に無かったので確認するの忘れてました!直ぐに直します!!! (2021年10月23日 8時) (レス) id: 4bf2a8fa4e (このIDを非表示/違反報告)
ねこまる@Milk - 初コメ失礼します。煉獄さんの一人称って『俺』では……?? (2021年10月22日 21時) (レス) @page41 id: b6e29333b6 (このIDを非表示/違反報告)
ララ(ランタ)(プロフ) - nimoさん、コメントありがとうございます!本当だ!教えて下さりありがとうございます!素で間違いました!教えて下さりありがとうございます!今すぐ直します!教えて下さりありがとうございます! (2021年10月17日 14時) (レス) id: 4bf2a8fa4e (このIDを非表示/違反報告)
nimo(プロフ) - 初コメ失礼しますm(*_ _)m上弦の参は猗窩座だと思います。とても面白い作品なので更新楽しみにしています!頑張ってください! (2021年10月17日 13時) (レス) id: 8a23295520 (このIDを非表示/違反報告)
ララ(ランタ)(プロフ) - みらさん、コメントありがとうございます!教えてくれてありがとうございます!直ぐに訂正します! (2021年10月10日 17時) (レス) id: 4bf2a8fa4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ランタ | 作成日時:2021年9月28日 23時