2人で "Crown Rain" (ページ11)

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噂ページ11

学校が終わり、特に用事がないからそのまま帰ろうとすると、ヒソヒソ声が聞こえて来た。

「ユウキってマジで…。」

「…らしいね、twinsの…。」

　…所々しか聞こえないけど、自分の事を言われているという事は分かる。

　昨日の写真が拡散されていたらしい。

　溜息を吐き、荷物を持って立ち上がる。

　此処に居ても居心地が悪いだけだから、さっさと帰る。

　…SNSとは怖い。色々な情報が飛び交う。

　…廊下を歩くだけで噂される。

　…せっかく平凡な高校生になってたのに…。

「雨野。」

　呼ばれて振り向くと、担任の先生がいた。

　雨野とは、俺の苗字。

　…俺を苗字で呼ぶ人は何故か少ない。

　…中学生の時は、ユキ姉と区別する為。

「用事がないのなら、早く校門に行け。」

『？…分かりました。』

　先生は何故かげっそりしていて、何故校門へ行くのか聞きたいが、我慢して頷いて向かう。

　校門へ行くと、人だかりが出来ていた。

　…嫌な予感がする…。

　窓際に行き目を凝らすと、見覚えのある奴がいた。

『…何で此処に居るんだよ。』

　校門で騒いでいる奴らを見て、頭が痛くなった。