依存 (ページ21)

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朝起きてリビングに行くと

ソファに人間の腕が見えてビクッとなる

あ、そっか。

中村くん泊まってたんだった。

え、でもなんで腕しか見えないの…

ソファに近づくと思いっきりソファから落ちてる中村くん

「え、、、ちょっと」

「中村くん。中村くん起きて」

トントンって優しく叩くけど全然起きる気配無くて

「中村くん〜。中村くん」

あ〜だめだ。起きるの待ってたら遅刻しちゃう

でも床で寝てるのは身体痛めちゃうよ、、

「中村くん。起きて」

「……？」

お。ちょっと起きてきた

「中村くんソファから落ちてるよ」

「へ？」

「ほら。せめてソファの上に…」

「んー」

私よりも背が高い成人男性を
1人でソファに持ち上げれるわけがなくて

「ねぇ私も遅刻しちゃう」
「１回起きて」

中村くんは渋々目を閉じたまま
手探りで周りの状態をつかんでソファに上がった

「ん…A？」

初めて下の名前で呼ばれた…

しかも、呼び捨てで

「そうだけど、、。」

すると中村くんがごにょごにょっと小さい声で何か言うから

「ん？なんて？」って近づくと

「わっ…」

え、ちょっと…

私中村くんに抱きしめられてるんだけど

「んーー。。。」

「ちょっと、中村くん。」
「寝ぼけすぎ」

何回背中をトントンしてみても声を掛けても
全然動かなくて

あぁでも中村くん。
凄くいい香りがする

服からは中村くん本人の匂いがして
首からは私と同じボディーソープの香り

その匂いはこのままずっと抱き合っていたい
と思わせる程いい匂いだった