やつがれくんvsJK。【文スト】【芥川龍之介】

悪戯が10回 ページ12

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ポートマフィアは、最近"白鶯"という呼び名が着いたコンビがあった。どちらも2人の持つ異能力から1文字取られたものだ。



『___あ！鏡ちゃん。今から仕事？』

「…うん」

『そっかあ…Aもこれからちょっとお仕事あるから一緒に行きたいけど行けないな』

「何の仕事？」

『敵を見つけて倒すだけの簡単なお仕事です！』




ちょっと仕事前の休憩しよ？とAは鏡花の手を引いて近くのベンチに腰掛けた。


云わずとわかるだろう。白鶯は鏡花の異能力"夜叉白雪"の白、Aの異能力"薮の鶯"の鶯から来ている。鏡花の暗殺術とAの異能力で証拠を別の物体に変化させることで完全犯罪を生み出した事で、首領_____ではなくエリスからコンビ認定を受けた。それは1週間前のことである。最近すぎるが。


結成1週間コンビはかなりテンションの差が大きすぎて凹凸感が凄かった。しかし鏡花はハイテンションのAが彼女の心になにか響いたらしく、Aにのみ多少心を開いていた。謎も謎を極めている。何者なのか全く分からない。



『はい、これ鏡ちゃんの分の煎餅。食べていいよ』

「…お腹は減ってない」

『んん、そっか。半分こする？』


少し考えてから小さく顎を引いて返した。Aは微笑んで、煎餅を割って2つにして鏡花に差し出した。彼女のペースで煎餅を食べ進めていく。可愛いねえと孫を見る祖母の気持ちでAが鏡花を見ていると鏡花が急に残りの煎餅を勢いよく食べ、立ち上がった。




「電車、乗らなきゃ」

『そっか！行ってらっしゃい。



またね鏡ちゃん。今度何処かで食べ歩こうね』



「…うん」








そして_______その日の夜、Aは鏡花が乗り合わせて列車で爆発が起きた事と、敦と鏡花が川に落ちた事を知った。




そう、鏡花は帰っては来なかった。

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