第3話｢眠姫とアサシーノ｣ ページ5
｢ここまで来れば安全だろう。｣
双葉｢ありがとうございます……｣
私達が逃げ込んだ教室は『第2音楽室』と書かれた教室。
大きなテレビとスクリーン、机と椅子が並んでいる。
後ろには合唱の際に使用されるであろう舞台が設置されている。
リゾット｢俺はリゾット・ネエロ。
コイツらをまとめる役を務めている。｣
プロシュート｢俺はプロシュートだ。｣
ペッシ｢弟分のペッシっス！｣
イルーゾォ｢イルーゾォだ。｣
ギアッチョ｢ギアッチョだ。｣
メローネ｢俺はメローネ！｣
双葉｢星屑双葉…です。…多分…｣
窓の外の星空を見ながらそう言った。
リゾット｢多分…だと？｣
振り返りながら答える。
双葉｢覚えてなくて。名前と年齢と…『あの曲』しかわからない。｣
メローネ｢あの曲って〜？｣
双葉｢聞いてみますか？思い出の曲…だと思うんです。｣
私はカバンから携帯を取り出し、イヤホンを抜いて曲を流した。
〜♪
どんな世界も君がいるなら 生きていたいって思えたんだよ
メローネ｢へぇ〜なんて曲？｣
双葉｢『だれかの心臓になれたなら』……｣
ペッシ｢悲しい曲なんだね…｣
双葉｢そう…だと思う。
よくわかんないけど…｣
メローネ｢ねぇ、その敬語やめない？｣
双葉｢敬語？｣
プロシュート｢さん付けと敬語禁止な。｣
ギアッチョ｢背中痒くなる。｣
えぇ…
まあ…いいか。
双葉｢えっとじゃあ…リゾット、プロシュート、ペッシ、イルーゾォ、ギアッチョ、メローネ
よろしくね。｣
にっこりと微笑む。
みんなの名前を聞いて、『メタリカ』と呟き、化け物の動きを止めてくれたうえに私を抱えて走ってくれたのはリゾット、私の隣にいて、スーツを握ってしまっても怒らないでくれた優しい人がプロシュートだとわかった。
後でちゃんとお礼言わないとなぁ…
ギアッチョ｢なぁ、あっちでなんか光ってねえか？｣
リゾット｢何？どこだ。｣
ギアッチョが部屋の隅を指さす。
青く光る綺麗な何か。
『何か』を拾い上げる。
双葉｢……ビーズ……？｣
あ…確かテグスがあったハズ…
カバンからテグスを取り出し、ビーズをテグスに通す。
次の瞬間、ビーズが光り輝いた。
一同｢ッ！？｣
教室は光に包まれる。
そして頭に飛び込んでくる情報。
しばらくすると光が止んだ。
双葉｢……夜空……｣
メローネ｢ヨゾラ？｣
双葉｢思い出した……幼馴染……
『あの日』……私は夜空を探していたんだった……
第4話｢能天気さんはギャングに会う｣→←第2話｢記憶喪失の能天気さん｣
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作者名：歌詞無＆真弥 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時：2019年4月1日 21時
