026:葛藤、霞む答え ページ39
「はぁ…」
体が重い。
何もする気が起きない。
温くなってしまったシーツにつっぷして、ぼんやりとした思考を、無意味にぐちゃぐちゃとかきまわす。
近頃の寝不足も手伝って、自然と瞼が重くなる。
…けれど、目を閉じれば、あの時のことが甦ってくるから。
「…っっ！！」
私はまた、急いで目を開けるのだ。
「…、やっぱり、忘れることなんて、できないよ…」
自分が、リン達に心配をかけているのはわかっている。リリィ達にも、自惚れでなければ、MEIKO達にも。
距離感を伺いながら向けられる同情的な視線。
それにすがるか、全て忘れて笑いかけられれば楽になれるのだろうが…結局、そんなことはできないまま。
…ここに前までと同じようにがくぽやミクがいれば、あるいは違ったかもしれない。
けれど、今更そんなことを思っても、もう遅いのだ。
「がっくん…」
ぽつりと出た呟き。
その声が部屋に響いて、更に心が沈んでいきそうになった時。
ノックの音が、声に被さるように響いた。
「はい！」
少し焦りながら返事をする。
この部屋にノックをして入ってくるのは、船員のみ。
そして、船員には逆らわないことがA達の生きる術だからだ。
…扉が開かれた先にいたのは。
「レン、さん…？」
そう、兵士である、レンだった。
…Aは、少なからず驚いた。
この数週間で、レンとはそれなりに仲良くなれたと思っているので、KAITOの時のような恐怖は無かった。…が、そもそも兵士がこの部屋を訪ねてくること自体が、始めての経験だったからだ。
それに、リンならともかく、真面目なレンは、なんだかんだ言って立場を気にして、大胆には近付いてこない。
…そんなこともあって、Aのレンを見る瞳には、戸惑いが滲んでいた。
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サーシャ - アサミさん» ありがとうございます！！ しばらく更新ができなくてお返事が遅れてしまいましたが、とても感謝しています！続編でもそのイメージを崩さないよう頑張りますので、良ければよろしくお願いします。 (2017年11月6日 21時) (
レス) id: 2ec897ff99 (このIDを非表示/違反報告)
アサミ - その文章力が羨ましいです！ＫＡＩＴＯはかっこいいし、レンくんは可愛いし！続きを楽しみにしています！ (2017年10月23日 23時) (レス) id: 4b0b8ba6fb (このIDを非表示/違反報告)
水無月 - 更新お疲れ様です！もう、ヒロインちゃんに惚れました(*´ω｀*) (2017年8月26日 21時) (レス) id: 3308dd359c (このIDを非表示/違反報告)
サーシャ - めんごねんさん» ありがとうございます！ そんなふうに言って頂けると、書いていてとても楽しくなります！！ これからも、楽しいと思ってもらえる様な文章を書けるように、頑張りますね♪ (2017年7月8日 7時) (レス) id: 2ec897ff99 (このIDを非表示/違反報告)
めんごねん(プロフ) - はじめまして！( *・ω・)ノこの作品を見つけて読み始めたとき、完全に心奪われました！！文章表現がとても好きです！更新、頑張って下さいp(^-^)q！ (2017年7月4日 21時) (レス) id: 568c7ed2fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サーシャ | 作成日時：2016年9月26日 21時
