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潜入4日目、昨日許可が下りたので早速スケッチブックと筆記用具を持って外に出る。

描いては移動し描いては移動しを繰り返していたらいつの間にか日が暮れていた。

『あぁ、もうこんな時間か…久々過ぎて時間忘れてた…』

今日も特に何もなかったなぁと思いながら筆記用具を片付けていると誰かが背後に立った気がした。

嫌な予感がして振り返ると

『ガッ!?…く……』

首を絞められた状態で持ち上げられる。

?「………」

何か言っているが聞き取れない。

相手の顔を見ようにも日は落ち、灯りもなく薄暗い上にどんどんと視界が霞んでいく。

『(だれ…?まずい、いしきが……)』

首を絞める相手の手を掴んでもがいていたがその力もどんどん弱くなっていく。

ボッと首を絞める相手の手に弱く火が灯る。

?「っ!?」

火は袖にも行ったらしく相手の手が緩む。

気力を振り絞って手を振りほどく。

『ゲホッ、ゴホゴホッ!!』

いきなり空気が体内に入ってくる感覚に咳が止まらない。

『(ここに居たら殺される…)』

今まで感じたよりも強く命の危機を感じ近くに在った開いたままの筆箱を相手に向かって投げつけると振り向くことなく走り出す。

後方ではガシャンと中身が散らばった音がしたがそんなことを気にしている暇はない。

『(どこかっ隠れるとこっ!!)』

自室は把握されている可能性が高いため今戻るのは得策ではない。

ドッ

考えながら走っていたせいか曲がり角で人が来ているのに気付かずに衝突する。

『うっ、ゲホッ』

ぶつかった弾みで尻餅をつき鈍い痛みが走る。

?「おい」

『すみ、ま…ゲホッ』

謝ろうとしたら荒い咳が止まらずちゃんと言えない。

?「だ……か?」

どうやら襲ってきたやつとは違うようでホッとする。

『(誰…や……)』

安心したせいか曇っていく。

そうして相手を確認することもなく意識はプツリと途切れた。

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レイ(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます。報告を受け原作の方も確認しましたがここでの地域が“新宿区”のため管轄は“第1”になりますのでこのままにします。 (2021年6月9日 22時) (レス) id: 2c9468588d (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - あ、あの、61話の桜「それは第1の管区…」ってところ、第1ではなく、第7ですよ。 (2021年6月6日 14時) (レス) id: 985c3b27ad (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - 次の話が楽しみです (2020年7月8日 18時) (レス) id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)
未羽(プロフ) - 更新、めっちゃ待ってます!! (2020年5月23日 18時) (レス) id: c79f5e12a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レイ | 作成日時:2020年5月6日 1時

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