川平さんってマイペースですよね。 ページ38
ハルがそのまま倒れ込んでしまったので、慌てて目を回すハルを助け起こす。
「スマンけど、君の言ってたおばーちゃんは3年前にポックリ逝ったよう」
「え!?」
「ああでも、超ハッピーにポックリ逝きやがったから同情はいらないんだけどねえ」
出てきた人はハフハフとラーメンを食べながらそう話した。
「そ、そんなー! 頼みの綱が死んじゃったなんて!」
「どうしましょー!」
慌てる私達に、未だラーメンを食べ続ける川平さん。メガネをキラリと光らせながら言った。
「何をボンヤリ突っ立ってんの君達。早く入んなさい、追われてるんでしょう?」
「え?」
「何故その事を!」
「ほらほら、真7弔花はおじさんが何とかするから、ささ早く」
何故か詳しいことまで知っている川平さんに動揺が隠せない皆。
「んなー!? この人なんで真7弔花の事知ってんのー!?」
「話はあとあと。さあ早く入りなさいって。ザクロってのが追ってきます」
「名前までー!?」
何か怪しまれてるし、川平さん。ていうか嫌な予感が......。
「まあまあ良いからここは」
スッと足を上げた川平さんに顔を青ざめる。あ、ちょ、待って私綱吉君の隣っ......!
「川平のおじさんを信じましょうって」
「「「わっ!」」」
私と綱吉君と獄寺君は蹴られて一斉に不動産屋の中へ。割と強く蹴られたようで背中が痛いし、顔面を床に打ち付けたせいで顔も痛い。
「両手が塞がっているものでスマンね」
「てめっ、大丈夫スか10代目! ......と柊」
「おまけですか私は。まあ大丈夫ですよ」
ヒリヒリする顔を押さえながらゆっくりと起き上がると、綱吉君も「う、うん」と言いながら起き上がった。
「っていうか......今川平のおじさんって!」
「ん!? 川平のおじさん?」
2人が驚愕の表情でそう言うので、私もノリに乗って「カワヒラ......?」と首を傾げながら呟く。
「な、何だっけ?」
「何でしたっけ?」
三人で顔を見合わせてしばらく"川平のおじさん"を脳内で連呼する。まあ私は分かってるんだけど。
やがて綱吉君は思い出したようにパッとイーピンちゃんを見やって「ああ!」と声を上げた。
「10年後のイーピンのバイト先のラーメン屋のお得意さんー!?」
川平さんはイーピンちゃんの前に膝を下ろし「やあイーピン」と声をかける。
「幼い頃の君もとてもチャーミングだね。だが将来はもっとステキな女性になる。よくラーメンを伸ばしてしまうのがタマにキズだけどねえ」
隠れてる時って寿命が縮みそうな気がしませんか?→←《番外編》恭弥君とひたすらお話しする話らしいです。
148人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Maple(プロフ) - 空知さん» ご指摘ありがとうございます。お人好しな線、では文法的におかしかったですかね?直しておきますね! (2015年11月18日 19時) (レス) id: 22d086941e (このIDを非表示/違反報告)
Maple(プロフ) - 城覇さん» コメントありがとうございます!続編も是非見てください! (2015年11月18日 19時) (レス) id: 22d086941e (このIDを非表示/違反報告)
Maple(プロフ) - 怜弥さん» コメントありがとうございます!凄い、大正解ですよ!さすがですね! (2015年11月18日 19時) (レス) id: 22d086941e (このIDを非表示/違反報告)
空知 - 設定の主人公ちゃんの性格の所なんですが、「綿」じゃなくて「面」ではないでしょうか?最初のところです。間違っていたらすみませぬ (2015年11月18日 19時) (レス) id: 95a0519593 (このIDを非表示/違反報告)
城覇 - 今回も面白かったです!続編楽しみにしてます!! (2015年11月18日 18時) (レス) id: edf118dbe0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Maple | 作成日時:2015年11月14日 11時