【REBORN】傍観に徹しようと思います。9

《番外編》恭弥君とひたすらお話しする話らしいです。 ページ37

《注意：完全なる暇潰しです&冬の日設定》


「寒いです恭弥君」

「ふぅん、そう」

「恭弥君の方が倍冷たかった」

冷たい風が吹き付けている今日。応接室で私と恭弥君は風紀委員の仕事をしていた。

この制服薄くて寒いんだよね。本当勘弁して欲しい。

ていうかこの部屋、見事に暖房あるんだけど。「委員長権限で暖房つけて下さい」と頼んでも「嫌」と一蹴された。何でだ。

「はぁ〜......本当寒いんですが」

「僕もだよ」

「なら暖房......ん？ 恭弥君どうかしましたか......うわっ」

恭弥君が唐突に立ち上がって私の隣に座ったと思ったら、そのままぎゅむっと私を抱き締めてきた。

それはお手軽カイロのように。

こういう時普通の女の子なら『えっ......！』とか言って顔を真っ赤にするシチュエーションなのだろうが、私と恭弥君の場合は違う。

「あったかい......」

「それは良いんですけど恭弥君、仕事しないんですか」

「後でやる」

恭弥君が私の顔の間近でそれはもう心地良さそうな顔をするものだから、押しのけるなんてこと出来ません。

可愛い、写真撮りた......。

「ちょ、恭弥君、さすがにこのまま寝ないでくださいよ？ この体勢で仕事続けるの凄い辛いんですから」

「別に良いよ後でで。Aも一緒に寝たら」

「ありがたく寝させていただきます」

今日は委員長がやけに優しいぞ。

言っておきますが、今日は平日で皆は今頃授業中なんです。そんな中私は風紀委員長の許可で寝られるのだ。

恭弥君、貴方は最高の友人です。

恭弥君が私を抱き締めたまま欠伸をして寝ようとするのを阻止し、肘掛けに頭を置く。さすがに座ったまま寝る気はない。

体勢が変わった事に恭弥君は一瞬むすっとしたが、そのまま覆い被さるように私を抱き締める。恭弥君の体あったか！ 凄いあったかい！

「暖房なんて必要ないでしょ」

「そうですね〜なかなか快適です」

「......ちょっとは意識しないの？」

じとっとした目で恭弥君が私を見てくるので、「何を意識するんですか」と真顔で聞けば、ため息をつきながら「いい」と言われた。

恭弥君とは昔からスキンシップしてたし今更こんな事でドキドキしませんよ。私は生憎純情乙女ではないのでね。

「あ〜眠くなってきました。恭弥君はどうですか......ってもう寝てる。早い」

気付けば恭弥君は既に寝息を立てていた。さすが早い。ものの数秒で夢の世界だ。

私も寝よう......そう思い、ゆっくりと瞳を閉じた。

川平さんってマイペースですよね。→←川平不動産に到着しました。

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