【REBORN】変人？とんでもない、煽るのが好きなだけ。4 (ページ5)

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ちょっと前までお洒落で可愛い帰国子女～！ページ5

目標決めたのはいいけど、具体的にはどうしようか。閉じ込められてて出来ることなんか本当に何もない。

「はぁ......どうしてこうも私には災難が待ち受けているんだろう。ちょっと前までお洒落な可愛い帰国子女～！だったのに」

「日頃の行いでしょう」

「私は善良な行為しかしてないよ！ちょっと煽るのが好きな善良な市民だよ！！」

「どう考えても煽りが問題じゃないですか」

「ですよねー」

がくりと項垂れる。私の素行にとうとう神までも呆れたか......でも煽りって本当に楽しいんですよ。一度やってみると分かります。

相手に反応を見るのが本当に楽しくて......！

「言っておきますが、僕に出来ることはありませんよ。イタリアまで行くのは労力の無駄ですし」

「うわー冷たい。ここで助けに来てこそ王子様！って奴でしょー」

「王子ならいるじゃないですか」

「ヤンデレ王子は専門外です」

バッサリと斬り落とせば、そうでしょうねとあっさり返された。ヤンデレ専門家とか居るの？居たらこの状況どうすればいいか教えて欲しい。

てかもう起きたくない。起きて現実を見たくない。軟禁生活を送るぐらいならほとぼりが冷めるまでずっと精神世界にいたい。

そんなわがままが通る筈ない事は分かっているので素直に現実に戻ります。

「沢田A」

「なーに？助けてくれるって？わあ嬉し......」

言葉を区切る。

至極真剣な表情でこちらを見ていた骸に少し驚いたからだ。シリアスモードか？シリアスモードなのか？

「恐らくもう少しで僕の番が来るでしょう。宣言してあげます、僕は勝つ」

「断言しちゃうんだー？ほーん？」

「ええ。多少は沢田綱吉の勝利に貢献出来るでしょうね。それと、君の弟はきっと勝ちますよ。僕の予想の限りですが。......ですから、それまで死ぬんじゃありませんよ？」

「......やっぱ心配してるんじゃないですかー。そんな心配かけてもらわなくてもツナの所に行くまで死にません！だからツナの勝利に貢献！ってやつ宜しく！」

言われなくても、と言うような笑みをこちらに向けた骸は、やがて霧に包まれ消えた。

何だかんだ骸って優しいよねぇ......さってと、現実逃避の甘美な時間が終わりましてー......。

憩いのベッドから出る時がやって参りました。呑気なことを考えつつ落胆し、私の視界は霧に呑まれた。