骸に憑依はされません！ ツナも死守します残念でした！ ページ13
「この超直感があるから今まで生きてこられたようなもの！」
「ドヤ顔で言うことじゃないですから」
骸が冷静に突っ込んだので、思わず笑い声を口から零す。「何故笑うんですか」と聞いてくる骸の質問には答えずに、「いーやー？」とはぐらかす。
骸の表情が少し前より絶対柔らかくなっている気がする。こんな普通に突っ込んでもくれなかったし。
そう考えると心なしか、嬉しい。
「骸に憑依はされません！ ツナも死守します残念でした！」
「馬鹿言わないでください、絶対君達は僕のものにしますよ」
何だか捉えようによっては危ない発言をしている骸。
そんな彼をじっと見ていると、辺りに薄い霧が立ち始めた。突然のことだったので少し動揺し、キョロキョロと辺りを見渡す。
「......あぁ、もう時間ですか」
骸の呟きに、ようやくこの精神世界とやらから脱出できるという事を理解する。
「んじゃ、お別れってことだね骸」
「クフフフ......近い内に契約してもらいますので、覚悟してください」
骸は最後まで不敵な笑みを浮かべながら霧の中に消えていった。
ぽつんと1人残される私。一瞬、まだここにいないといけないのかと思ったが、すぐにまた霧が立ち込めてきたのでほっと息を吐く。
そして、霧で視界が包まれるのと同時に、ゆっくりと視界が暗闇に包まれていった。
・
目を開けると、何やら知らない部屋だった。
......また精神世界に来たんじゃないだろうか、とも思ったが前の遺跡ではなかった。
私が寝ていたのは1人で使うには大きすぎるキングサイズの豪華なベッド。そして、家具も煌びやかなものが多く目立つこの豪華すぎる部屋に私は1人存在していた。
「......いや、何これ」
本気でまた別の精神世界に飛んだのかと思えば、コンコンと扉からノック音が聞こえてきた。
「沢田A様、ご起床なさっているでしょうか」
部屋の外からそんな女性の声が聞こえてくるので、慌てて軽く髪をとかし服もあまり乱れていないのを確認してから扉を開く。
「ご起床なさってます」
扉の先にはふんわりした茶髪が特徴的な女が立っていた。
「えっと......ここってどこですか」
「こちらはヴァリアー城の一室になります。昨夜沢田様が椅子の上でご就寝なさっていたのでスクアーロ様の命令でこちらに移動させていただきました」
「......スクアーロ？」
あの鮫がこんな気遣いを？
首を捻っていると女の子が「こちらでございます」と私に背を向けたので慌てて追いかけた。
やっぱりここにいないといけないんだ......。→←馬鹿にされるのは気が済まない、弁解しよう。
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甘楽 - 凄く面白いです！ これからも頑張ってください！ (2016年4月21日 18時) (
レス) id: a1f14867d1 (このIDを非表示/違反報告)
やらな - オモロー！ 傍観の方も楽しみにしてます！ (2016年3月21日 11時) (レス) id: 32983e8867 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこまめ(プロフ) - ベルさん可愛い過ぎですか。萌え死ぬところでしたよ、まったく。 (2016年3月12日 18時) (レス) id: f2a61cbdf2 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこまめ(プロフ) - 久しぶりの更・新！キタァァアああ！ お疲れ様です、どんなにゆっくりでも待つのでエタらないことを望みますっ！ (2016年2月27日 19時) (レス) id: f2a61cbdf2 (このIDを非表示/違反報告)
マヤ(プロフ) - 久々の更新でテンション上がりまくりです。ありがとうございます！！ (2016年2月27日 2時) (レス) id: ae00e5c1af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Maple | 作成日時：2015年12月21日 20時
