伊藤の妹は三橋にゾッコン。Part4【今日から俺は!!】

ひゃくごじゅうなな！！ ページ10

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私たちは別れて三橋さんを捜すことになり、

とりあえず人通りの少いであろう道を
選んで進んでみたら


空き地に雑草が生えまくったところに
金髪がちらりと見えた。




「三橋さん」

三橋「どわぁｯ……て、Aか。
驚かすなよ」

「そんなところで何やってるんですか」

三橋「雑草に擬態してる」




一瞬驚いて起き上がった三橋さんは、

またさっきみたいにうつ伏せになって
雑草の影に隠れた。


……ツッパリが雑草に擬態って。





「あのですね、三橋さん。これは今井さんが──」

三橋「っ!!」




遠くから走って誰かが近づいてくる。

それが聞こえた瞬間、
三橋さんは私の手を引っ張った。


引っ張られた私は三橋さんの隣に
べちゃっとすっころぶ。




「いった……ちょっと、三橋さん……!」

三橋「うるせぇ」

「……っ!!」





三橋さんの手が、私のすぐ目の前に。



背を向けてるのでどんな体制なのか分からないけど

でもすぐそばに感じる温もりは三橋さんなわけで。




三橋さんは、私の方に顔を向けてるのか、

囁く声が耳に掠めてくる。



ぞわっと妙な緊張感が背中を駆け巡った。









三橋「……行ったか?」

「……っ」

三橋「…………うぉぉおｯｯ?!」




ようやく事の事態に気がついた三橋さんは
私の傍から飛び上がった。


慌てて私も土を払いながら立ち上がる。





三橋「わ、わわ、悪い……っ」

「い、いえ……その……」





三橋さんは私に謝りながら背中の土を払ってくれた。


でも三橋さんにも土が付いてるので私もそれを払う。






「頭にも付いてますよ」

三橋「あ?」

「しゃがんでください。届かないんです」

三橋「……チッ」




面倒そうにしながらも、
三橋さんは屈んでくれたので

てっぺんに付いた土と草を払ってあげる。


……なんか頭撫でてるみたいで新鮮だな。



三橋さんのつむじ見るの、初めてかも、








「三橋さん」

三橋「ンだよ」

「このまま頭撫でてみても良いですか?」

三橋「はっ?!」

「3秒で良いので」

三橋「……クソッ勝手にしろよ!!」






では遠慮なく、と言ってから
金髪パーマをそっと撫でる。



ふわふわしてて、猫みたい。



なんか可愛いなぁ。









三橋「……マジで勘弁してくれ」







ふと、三橋さんの顔を見たら

手で口元を覆って顔を真っ赤にしていたから、




きゅんっと心臓が鳴った。









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天然キラー、伊藤Aちゃん。

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