ひゃくごじゅうはち！！ ページ11
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翌朝。
学校に来てみても、三橋さんには会わない。
……まぁ別に?
毎日待ち合わせしてる約束はしてないし?
全然?
気にしてないし?
けどその代わり、青いブレザーをきっちり着てる
男子生徒が校門のところに寄りかかっていた。
「おはようございます」
谷川「おーA。おっす」
「また来たんですか」
谷川「んだよその言い方……まぁいいや。
ほれ、これやるよ」
「これは……?」
谷川「彼氏のこと、幻滅するかもな」
差し出されたのはコピー用紙に
殴り書きされたようなプリント。
内容はつまり、
『今井さんの罠にかかって腰が抜けた三橋さん』
的なことらしく。
偽物の幽霊と人魂に涙目になった、とのこと。
……涙目?
「……谷川さん」
谷川「ん?」
「その、証拠写真はありませんか?
例えばほら……涙目の三橋さん」
谷川「おーあるぜ。あとで掲示板のところに貼っとこうと思って……」
「私がやります」
谷川「おおぉ……?」
「きっちり、貼りますから。お任せください」
かなり圧をかけると谷川さんは
困惑しつつ、写真を手渡してくれた。
一眼レフではなく使い捨てカメラで撮ったのだろう、
あまり画質はよくないけど、
たしかにそこには涙目で体育座りしてる三橋さん。
(と、今井さん)
「……はぅあっ」
谷川「え、なに」
「……ぐっじょぶです、谷川さん」
谷川「……」
かわいい。
かわいくて仕方ない。
いっつも我が儘で卑怯でふざけた顔ばっかりだけど、
涙目とか寝顔に次ぐ激レアな品物。
私はそっと鞄にしまった。
.
赤坂「Aちゃんっ!」
休み時間になると慌ただしい様子で
理子さんが私のクラスにやって来て、
ずるずる三年生の階まで連れてかれた。
「どうしたんですか?」
赤坂「今井くんにやられたショックで、三ちゃん、生きた屍みたいになっちゃったの」
「ほう」
赤坂「え、なんでそんな嬉しそうなの?」
「ぜ、全然嬉しくないですよ!」
赤坂「ほんと? とにかく、慰めてあげてくれない?
私や伊藤ちゃんじゃ全然聞いてくれなくて……」
「お二人でさえ聞かないのに私の話聞きますかね」
赤坂「聞くに決まってるじゃない!!」
と、そこへ教室からフラフラと歩いてきた三橋さんが。
「ほんとだ……めちゃ落ち込んでる……♡」
赤坂「……語尾にハートが見えた気がする」
「落ち込んでる三橋さん、レアすぎ……!!」
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天孤 - 現実は本当に甘くないんですね〜 (2019年8月2日 14時) (
レス) id: 7eedb3b556 (このIDを非表示/違反報告)
カナリア(プロフ) - そうだね！見よう！泣くマジ泣く (2018年12月16日 20時) (レス) id: 0cf1c80018 (このIDを非表示/違反報告)
激辛麻婆豆腐 - カ……カナリヤ…………私だって……こんな激辛な現実は見たくない!でもしょうがない……残された時間で私たちが出来ることを今一度考えて楽しく『今日から俺は!!』見よう!………泣いても笑っても最後だから………。 (2018年12月16日 18時) (レス) id: 13769de09e (このIDを非表示/違反報告)
カナリア(プロフ) - やめて！！！現実を突き止めないで！！！！！！！ (2018年12月16日 12時) (レス) id: 0cf1c80018 (このIDを非表示/違反報告)
激辛麻婆豆腐 - やだ………明日で今日から俺は!!が終わっちゃう…………… (2018年12月15日 22時) (レス) id: 13769de09e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神室紫雨
| 作成日時：2018年12月1日 12時
