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ひゃくごじゅうよん!! ページ7

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それから数日後。








今井「おーい、Aさーんっ!!」




朝から相変わらず大きな声だなぁと思いつつ
振り返ればスキップをしてる今井さん。


隣の谷川さんもなんだかニコニコしてる様子。




「おはようございます」

今井「ふっふっふっ……Aさん」

「はい」

今井「今日の放課後、とっても面白いものが見えますよ……」

「は?」

今井「きっと……首が捻れてしまうくらい……笑ってしまうでしょう」

谷川「お腹っすね」

「何かやるんですか?」

今井「おぉっと……それは、
見てからの……お、た、の、し、み……です」

「あんまワクワクしませんね」







しかし今井さんは「ヌァーハッハッハッ」と
胸を沿って大笑い。


相当面白い何かがあるみたいで。




ふと、谷川さんが「そういえば」と
私の方を向き直った。





谷川「あの三橋と付き合ったんだって?」

今井「どぅっふッッ?!」

「うっ……紅高にも知れ渡ってるんですか……」

谷川「たぶんここらの人間はみんな知ってると思うぞ」

今井「谷川ァァァ!!どういうことだ説明しろォォォ!!」

谷川「あ、知らない人間がここにいた」






さっきまで高々と笑っていたのに
今井さんはほぼ半泣きで谷川さんに詰め寄る。


谷川さんは適当に慰めながら、
「覚悟あるよな」と私に言った。






「覚悟?」

谷川「だってそうだろ。
あんな卑怯者の恋人なんて……怖くねぇの」

「……怖い??」

今井「そうですよAサァン!!
俺にしときましょうよぉぉお!!
幸せにしますからァァァア!!!!」

「怖いとか考えてないですね」

谷川「そうなのか?」

「……はい。優しいです。すっごく」

谷川「……ちゃんと大切にされてんだな」

「え?」

今井「Aさん、俺にしませんか。
三橋以上に大切にしますよ」

谷川「まぁなんかあれば相談のるから。
んじゃ、引き留めて悪かったな」

「は、はい。では」

今井「Aサァァンッッッ!!」








最後まで会話に入れなかった今井さんを
谷川さんか引き摺りながら学校の方へと向かう。




それをぼんやり見送ってから、
私も学校の方に向かった。







「三橋さん」

三橋「よぅ」

「どうしたんですか?校門の前で」

三橋「……お前待ってた」

「えっ」

三橋「……俺が…じゃなくてお前が、俺に、会いてぇかなと思ってよ」

「……んふっ」









───大切にされてんだな




谷川さんの言葉がまだまだ忘れられそうにない。









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ひゃくごじゅうご!!→←ひゃくごじゅうさん!!



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天孤 - 現実は本当に甘くないんですね〜 (2019年8月2日 14時) (レス) id: 7eedb3b556 (このIDを非表示/違反報告)
カナリア(プロフ) - そうだね!見よう!泣くマジ泣く (2018年12月16日 20時) (レス) id: 0cf1c80018 (このIDを非表示/違反報告)
激辛麻婆豆腐 - カ……カナリヤ…………私だって……こんな激辛な現実は見たくない!でもしょうがない……残された時間で私たちが出来ることを今一度考えて楽しく『今日から俺は!!』見よう!………泣いても笑っても最後だから………。 (2018年12月16日 18時) (レス) id: 13769de09e (このIDを非表示/違反報告)
カナリア(プロフ) - やめて!!!現実を突き止めないで!!!!!!! (2018年12月16日 12時) (レス) id: 0cf1c80018 (このIDを非表示/違反報告)
激辛麻婆豆腐 - やだ………明日で今日から俺は!!が終わっちゃう…………… (2018年12月15日 22時) (レス) id: 13769de09e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神室紫雨 | 作成日時:2018年12月1日 12時

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