いち！！ ページ1
.
「え…お兄ちゃん、その頭、なに??」
散髪に行ってたらしいお兄ちゃの頭が
針山になって帰って来た。
私の質問に本人は嬉しそうにガチガチになった
頭を触って見せる。
伊藤「あーこれ? うん、今日からツッパリになろうと思って」
「頭髪だけじゃなくて頭もおかしくなったの?」
伊藤「かっこいいだろ」
ちょっと散髪屋さん。
どうしてくれんの。
お兄ちゃんは満更でも無さそうに……
むしろ満足そうに針山を見せてくるから
とっても危ない。
やけに髪の毛伸ばしてるなと思ったけど、
まさかこの髪型にするため??
「お兄ちゃん、明日新しい学校だよ?
私達、転校生だよ??」
伊藤「知ってるけど……なに、もしかして
友達出来るか不安か?」
「今一番不安なのはお兄ちゃんとお兄ちゃんの脳みそかな」
兄貴面で私の背中を叩いて
「大丈夫だって、お前イイヤツなんだから」
と励ましてくる。
本気で私が友達出来るか心配してると
思っているらしい。
伊藤「あ、そういや軟葉って不良が
多いらしいから、なんかあったら俺に言えよ。
絶対助けてやる」
「……ありがとう」
伊藤「兄ちゃん、絶対にツッパリ極めてみせるから」
まぁまぁイケメン顔のお兄ちゃんは
ドヤッとキメ顔。
この兄は昔から一度決めたことは
意地でも貫き通す。
それがたとえ、変な道でも。
誰が止めようとも聞く耳持たないのだ。
「……お兄ちゃん気を付けてね」
伊藤「心配してくれてんのか?
ありがとう、A」
「うん。とっても。いろいろ」
伊藤「大丈夫だって。俺、昔から
怪我の治り早いし。運動神経には自信あるから」
安心しろ、と頭を撫でるお兄ちゃん。
私はただひたすらに、
兄が元通りになることと、
平穏な生活が送れるよう神様に願っていた。
……その願いを神様はまったく聞いてくれなかったけど。
.
・伊藤A
高校一年生。
伊藤真司の妹。
常識人間だが、兄に負けず劣らず頑固。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1234人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紫雨(プロフ) - きよか。さん» コメントありがとうございます(*´∇｀*)part6までと長いですがぜひぜひお時間あるときに続きも読んでみてください！コメントありがとうございました！ (2018年12月27日 15時) (
レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - 最高すぎます…。ドキドキしすぎて呼吸困難です…。三橋かっこよすぎます(><)本当に最高です…。ありがとうございます…。 (2018年12月27日 13時) (レス) id: 73661a568b (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - 黒玄さん» ありがとうございますぅぅぅ(´；ω；｀)！！！ (2018年12月1日 21時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
黒玄(プロフ) - 紫雨さん» いえいえ、知らない人が多いのもしょうがないと思います。私も全て覚えてるわけじゃありませんし…少し気になったまでですので。これからも更新、自分のペースで頑張って下さい♪( ´▽｀) (2018年12月1日 20時) (レス) id: 59a986cd95 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - 黒玄さん» いたんですか？！？！完全に私パクリみたいになってますよね？！？！？！完全なるやらかしです……すいません、ドラマしか見てないのでそんなつもりはありませんでした！！ (2018年12月1日 20時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：神室紫雨
| 作成日時：2018年10月31日 20時
