strawberry candle 9 ページ10
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小学校一年生の時は『同じクラスのミクちゃん』。
小学校三年生の時は『隣のクラスのアカネちゃん』。
小学校四年生の時は『二歳年上のミサキちゃん』。
貴志は可愛い子を見つけるたびに
鼻の下を伸ばして私に教えに来た。
みんな、“THE美人”っていう感じの子ばかり。
ゆるふわだったり、綺麗系だったり、
ジャンルはバラバラだけど、
美人、優しい、可愛い、人気の四点セットだ。
貴志が夢中になるのも納得せざるを得ない。
というかむしろ「ですよねー」って感じ。
三橋「なぁなぁ一年生でめっちゃマブい女居たぞ伊藤!!」
伊藤「なんで俺に言うんだよ」
三橋「見に行かねー? なぁなぁー!!」
「……相変わらず、変わってない」
バレないようにため息を吐いた。
貴志は伊藤くんの席でその一年生の子の
どこが魅力的かを語っている。
鬱陶しそうに聞いてる伊藤くんは災難だろうなぁ。
女子「Aちゃん、次の授業移動だよ!
行こ行こっ!!」
「あ、うん」
女子「ねぇねぇ、Aちゃんって三橋くんの幼馴染って聞いたんだけど……ほんと?」
「へ?! いや、ちがうよ!!
違うっていってるのにさぁ……ハハハ」
女子「か、彼女でもない……?」
「ああああ当たり前じゃん!!
なんでそんなこと……」
理由を聞けば、すぐに赤くなる顔。
……こ、この反応って、まさか。
女子「じ、実はちょっと気になってて……」
「へ、へぇ」
やっぱりなぁ……。
ツッパリだとか乱暴とか卑怯とか、
色々噂は立ってるようだけど。
顔は良い方だし黙ってれば絵になるし。
しかも普段不真面目な人が
ちょっと真剣になったり、優しくなるだけで
キュンてしちゃうもんね。
わかるよ。
経験者だもん。
まったく瞬きをしていなかったらしく、
ものすごく目が乾燥してきた。
喉の奥に構えてる“言葉”を飲み込んで、
一番正しい正解を引っ張り出す。
「三橋くん、彼女ほしいほしいって
いつも言ってるし、チャンスだよ!」
女子「そ、そうかな」
「私、応援するから!」
女子「えへへ……ありがとう、Aちゃん。
何かあったら相談しても良い…?」
「もちろん! 力になれるようがんばる!!」
その子は照れ臭そうにはにかんだ。
その可愛らしい微笑みは貴志の好みそのものだろう。
私も笑い返したけど、
ほっぺが固くてうまく笑えなかった。
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Runa - めっちゃこのお話大好きです！応援してます！！！ (2021年6月9日 1時) (
レス) id: cf36c57a0e (このIDを非表示/違反報告)
りゅうの - めちゃめちゃ面白かったです!! (2020年3月22日 17時) (レス) id: c1d7a041f7 (このIDを非表示/違反報告)
みい(プロフ) - 素敵です。 (2019年1月29日 20時) (レス) id: ed675bb7df (このIDを非表示/違反報告)
月崎伊吹(プロフ) - ずっと気になってた作品で、今日やっと読むことが出来ました。とても面白かったです!なんと言うか……深い作品でした。これからも頑張って下さい。(ちなみに私の学校、クリスマスが終業式の日でした) (2019年1月7日 14時) (レス) id: 275071a833 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - ぺっぱーさん» コメントありがとうございます(*´ｪ`*)本当ですか！笑笑とても嬉しいです(≧∇≦) (2019年1月7日 12時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神室紫雨
| 作成日時：2018年11月16日 19時
