兵長のヒトメボレ【リヴァイ】 (ページ47)

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「ミケさん…！」

向かった先はミケさんの部屋。

「A。ここに来るなんて珍しいな。どうした？」

「リヴァイがすごい熱で…力を貸してもらえませんか？」

「リヴァイが？」

ミケさんと私は

急いでリヴァイの元へ向かった。

リヴァイは、私がここを出た時の

状態のまま、机に突っ伏していた。

ミケさんがリヴァイを寝室まで運ぶ。

「ありがとうございます…助かりました。」

「構わない。リヴァイが熱だなんて…珍しいな。」

その通りだ。

入団してから一度もそんな事はないと思う。

「後は私がやりますので…」

「あぁ…頼んだ。」

ミケさんは静かに部屋を出て行った。

リヴァイの額に濡れタオルを乗せて、

湧き出る汗をそっと拭いた。

私の所為だ。

どうして気付かなかったんだろう。

少し考えれば分かったはずだ。

兵士長という立場の人に対して、

あの書類の量は少なすぎる。

そういえば、最近リヴァイの顔色が

良くなかった気もする。

こんなのじゃ、何のための補佐かわからない。

人を支える方が私に向いている？

…全然、支えられてないじゃない。

「ごめん…リヴァイ。」

リヴァイの手をぎゅっと握った。