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#26 ページ27
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これ以上損害を出さないためか、
予定より早く撤退命令が出た。
「A…！」
壁内に戻ると、馬に乗ったAを見つけた。
良かった…生きていた。
Aの元に馬を進めた。
「おい…A、それは…」
さっきは死角になっていたのと、
遠目からだったので見えなかったが、
Aの頭と右手には包帯が巻かれていた。
「はは…怪我、しちゃった。」
力無く笑うA。
Aがこんな大怪我を負った事はない。
「骨折…か？頭の怪我は大丈夫なのか？」
「うん。頭の傷もそんなに深くない。」
「…そうか。」
後からミケに聞いたところによると、
奇行種に襲われた仲間を助けようとした際に、
背後から別の奇行種がやってきて、
それにやられたらしい。
そんな状況で、怪我だけで済み命があるのは
やはりAが腕の立つ兵士だからなのだろう。
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作者名：絹 | 作成日時：2021年2月28日 18時
