兵長のヒトメボレ【リヴァイ】 (ページ17)

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「俺の補佐になればこれが毎日飲めるぞ。」

「それは確かに魅力的。紅茶なんて誰が淹れても一緒だと思ってたけど。」

「まぁお前のようなガサツな奴では上手くは淹れられねえだろうな。」

「…悪かったわね。」

確かに私も紅茶を淹れることはあるけど、

こんなに美味しく淹れられた試しはない。

「…怒ったのか？ガサツだとは言ったが、それが悪いとも嫌いだとも言ってねえ。」

「誰がガサツを褒め言葉だと捉えるのよ。好きな人がいる訳ないでしょ。」

「ガサツな女を好き好む奴はいないかもしれないが、好きになった奴がガサツだったとしても嫌いにはならねえよ。むしろそれすらも愛おしく思えるだろうな。」

「…何の話？」

リヴァイの口から愛おしいなんて

言葉が出るなんて。

らしくなさすぎて笑っちゃう。

「…何笑ってやがる。」

「いや、リヴァイって本当に掴めないなぁと思ってさ。」

「楽しそうで何よりだな。」

その後も紅茶を飲みながら

他愛もない話をした。

「そろそろ戻るね。まだやること残ってるし、ミケさんが心配しちゃう。」

「ああ。」

「紅茶、ありがとね。美味しかった。」

「また飲みたくなったらいつでも来い。淹れてやる。」

「ふふ、分かった。」

リヴァイは第一印象が悪すぎて

最初は苦手だったけど、

今では微塵もそんな風には思わない。

兵団の中でも、

ある意味一番話しやすいかもしれない。

不思議な人だと思う。