兵長のヒトメボレ【リヴァイ】 (ページ12)

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壁外調査の数日後、

ミケの部屋を訪ねた。

「リヴァイ、どうした？」

「お前、Aに無理をさせ過ぎだ。自分でもちゃんと仕事してんのか？」

「勿論やっている。だが、この時期は仕方がない。どうしてもAにも無理をさせてしまうことになる。」

「俺の補佐になればそんな事にはならねえ。これ以上Aに無理をさせるなら俺に譲れ。」

壁外調査が終わってからというもの、

Aは顔色が優れないし、

些か無理をしているように見える。

ミケは一体どれだけの仕事を

あいつに任せている？

ミケはミケで、俺とはまた別の業務が

あるから、大変なのはよく解る。

だが、俺ならあいつにあそこまで無理はさせない。

だから、直接ミケに交渉に来たという訳だ。

「エルヴィンからも聞いているだろうが、本人の了承がないとそれは出来ない。」

「お前にはAが必要なのか？仕事が出来る奴なら誰でも良いんだろう。俺はあいつじゃないと駄目なんだ。だからこうして頼みに来ている。」

「A本人に交渉してくれ。もしAから直接、リヴァイの補佐に移りたいと言われれば、俺は快諾する。」

チッ…

どいつもこいつも同じことを言いやがって。

その時ノックの音がした。

「Aです。失礼します。」

入ってきたAは手に

たくさんの書類を抱えて、

その顔はやつれているように見えた。

これ以上、お前のそんな顔は見ていられねえ。

絶対、お前を俺の補佐にする。