47 ページ48
白「藍沢先生から連絡きたけど、森澤先生大丈夫？」
「大丈夫！体温も戻ってるし」
ヘリポートで待っていた白石先生と守口さんの搬送しながらしゃべる
白「一応点滴だけしとこ？」
「えー…横峯先生の様子も気になるし」
白石「横峯先生は私が診るから、点滴だけして。じゃなきゃ私が藍沢先生に怒られる」
少し厄介そうな顔で見つめられると
「あー分かった。分かったよ」
白「よかった、」
初療室に守口さんを移すのを手伝った後、白石先生に点滴してもらう
白「1時間くらいだから。勝手に外してどっか行かないでね」
絶対だよ！と念を押された
あの凍りつく冷凍室での処置に疲れたし、小1時間寝よと思い目を閉じた
藍「起きろ」
「あ、耕作…点滴終わった？」
藍「あぁ。横峯も無事だ」
「よかった…え！もうこんな時間！？」
時計を見ると３時間くらいは寝てたみたい
藍「点滴終わって処置しても起きないからと白石が言ってたから俺が起こしに来た」
「そうなんだ、ごめん。」
体を起こしベッドから降りる
藍「じゃ、俺は戻る」
どこか素っ気なく冷たい 耕作 は私とあまり目を合わす事なく出て行った
ICUへ行くと灰谷先生がいる
灰「守口さん、指動かせますか？」
守「ありがとうございます」
自分に落胆することは悪い事じゃない
心底自分が嫌いになって初めて人は変わろうと思えるから
「よかったね。灰谷先生が守口さんの命を、救ったんだよ。」
灰谷先生は目に涙を浮かべてとても嬉しそうに はい！！ と返事してくれた
でも、それは若い人の場合だ。
落胆が成長につながる時期はとっくに過ぎてしまった。
「耕作、こんなとこでなにしてんの？」
藍「……体はもう大丈夫なのか」
「うん……なんかあった？」
自販機でコーヒーを買いスタッフステーションに帰ろうと思ったら 耕作が見えて
２人で椅子に腰掛ける
藍「俺は肝心な自分の患者を救えてない。」
「奏ちゃん？…麻痺残ったんだって？新海先生に聞いた」
藍「嘘つき。と言われた」
「…そんな、事、ない。耕作は奏ちゃんの命を救った。」
藍「命を救ったのは俺じゃない。俺はただ約束を破っただけだ」
「なに、どういうこと？」
藍「……」
「耕作も肝心な事言ってくれないよね」
藍「…すまない。」
そう言って耕作は私に背を向けて歩いて行った
心が離れた７年間はそう簡単に戻せない
そうさせてしまったのは私
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1210人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れな(プロフ) - 苗字が森澤でびっくりしました笑笑 (2018年8月7日 19時) (
レス) id: 18c21e4147 (このIDを非表示/違反報告)
kokuma(プロフ) - あいさん» めちゃくちゃ嬉しい褒め言葉ありがとうございます(/ _ ; ) (2017年11月10日 9時) (レス) id: ac63afafb7 (このIDを非表示/違反報告)
あい - kokumaさんは話をつくるのがとても上手ですね！驚きました！ (2017年11月10日 6時) (レス) id: 6208755813 (このIDを非表示/違反報告)
kokuma(プロフ) - 冷泉 波琉架さん» 物語に入り込んでいただけてとっても嬉しいです。ラストまでこんな感じで切ない展開が続く予定ですがお付き合い頂けたら嬉しいです^^ (2017年10月7日 14時) (レス) id: ac63afafb7 (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 波琉架(プロフ) - やばい。真相知った時泣いた… (2017年10月7日 12時) (レス) id: 8121be56da (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：kokuma
| 作成日時：2017年9月15日 21時
