コード・ブルー 〜アネモネ〜

30 絶望 ページ31

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「A…」


あ、懐かしい。この声は耕作だ


「ママ〜」

え？耕作の腕の中には小さな女の子がいて私をママと呼んだ

「ママ……？」




夢だ…夢なんだこれは………


ハッとして目をゆっくり開けると真っ白い天井に無機質な機械音が響いている


頬には涙が流れていた



痛く重たい体を持ち上げフラフラと新生児ICUへと足が進んだ


「あの、うちの子どこにいますか」



先生や看護師達そして面会に来ている子どもの両親からの目線が私に向けられた


橘「森澤！！！なぜここに…」

「橘先生、私の子ども助かったんですよね？どこにいますか」

橘「…」


「ど、こ…」

重たい体をゆっくり動かし小さなベッドを１つ１つ見て回る
皆の視線が刺さっているけどなにも気にならない


橘「やめろ…森澤落ち着け！！！お前の子どもは……子どもは」


「生きてますよね？」


止まる事の知らない溢れ出す涙を流しながら


「お願い先生！！生きてるって言ってください。」

橘「森澤…申し訳ない」



「…私があの時この子の為に安静にしてたら…私のせいで…私が殺したんだ」

橘「……それ以上言わなくていい」



その後は人目も気にせず、新生児が沢山いるICUだと言うことも考えれず座り込み

ただただ声を上げて泣いて、橘先生が周りの人に頭を下げ
私の背中を父親の様に撫でてくれていたのを今でも覚えている








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作者

不具合も直り２６話から更新できています。
お待たせしました！

回想シーンは一旦終わりだと思います。

そして赤星になっててビックリしております！！
皆さん本当にありがとうございます。

今後もよろしくお願いします。

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