コイツの主役は我々だ (男主) (ページ28)

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ここで止めてこそページ28

鬱先生side

遠くに見える森。そこにはAがいる。

ここは、我々国の森側に位置する一つのポイント。
いまだエイリアンの進軍は見えず、A達が活躍していることがうかがえた。

「そないな被害は出なさそうやな…。」

煙草をふかしながら、呟く。

A達の部隊は、狙撃に長けている。あそこにロボロを配属させなかったことに、少し疑問を抱いていたが、Aも随分上達したようだ。

兵達も、緊張しつつも彼らの活躍で進軍のないことに安堵を覚えている。

すると突如、地鳴りのような轟音が街を包んだ。

音の発生源は森の方角。

「鬱隊長！森の方角から何か来ます！」

かろうじて見えるが、街の先端に何か大きいものが侵入している。
そして上がる火の手。

一瞬で兵器だと認識し、対策を考える。

あの大きさだと、ライフルでは止められない。
中に操縦室があるとしてそこを叩けば…。

練り上げられる攻略法に、無線機からAのか細い声が聞こえた。

あの兵器は俺が止めなければ…。

「なんや、面白そうやなぁ。」

ふと漏れた声は、今まで以上にワクワクしている声で、自分で笑ってしまった。

ここで活躍してこその男やしな。