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深「で？」
安「で？」
「で？ってなに」
肝試しも終わって、それぞれのログハウスに解散したあと。
みんなで川の字になって布団に寝転がれば、やたら楽しそうな深田とあじの声が聞こえる。
絶対ニヤニヤしてるじゃん。声でわかるもん。
深「おんぶして戻ってきたじゃん、なんかあったでしょ？」
「なんにもないって！怖すぎて走ったら佐倉がこけちゃっただけ！」
安「えー？せっかくふたりになったのにほんとに何にもなかったの？」
「べつにそういうのじゃないもん」
深「ふたりともほんと素直じゃないなぁ」
素直じゃないもなにも、おれにはちょーだいすきでちょーかわいい彼女がいるの！！なんて、
「おれ、あいつのことすきとかそういうのじゃないからね！」
安「はいはい」
「ねぇ！ほんとだから！」
深「またまたぁ」
いくら否定しても絶対ニヤニヤしたままなふたりには通じなくて、
ああ、もうなんで！って口元まで被った布団のなかに吐き出した溜め息。
ていうか結局握り返しちゃったし、なにしてんのおれ
暗い部屋の中、布団から出した左手をぎゅっとすればチクリと痛んだ胸。
いくら怖くて不可抗力だったとはいえ、Aちゃんを裏切ってしまったって罪悪感でいっぱい。
もう、ほんとに泣きそう。
あじたちに背中を向けて寝返りを打てば、それに気付いた皇輝くんが振り向いて、パチリと合った目と向けられた苦笑い。
深「そういえば隣の会社にめちゃくちゃイケメンの人異動してきたの！背高いしもうめっちゃイケメン！！」
安「まじ？てかあの会社かっこいい人多くない？この間仕事終わりくらいの時間にいったらめっちゃイケメンいた」
もうおれらの話題には飽きたのか、今度は女子みたいな会話をし始めるふたりにやっぱり溜め息。
とりあえず話は逸れたみたいでよかった、なんて思ったのに
深「噂だとAさんの元彼なんだって」
「えぇ？！」
安「なに、うっちー急にでかい声出さないでよ」
「ご、ごめん」
おれの声に途切れてしまった会話は、またすぐに別の話題に移っていったけど、
嫌な音を立て始める心臓に気が気じゃなくて、
あー、もうやっぱり今日はAちゃんといればよかった。なんて、頭まで被った布団の中、遅すぎる後悔にぎゅっと目をつぶった。
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めい(プロフ) - わー！！！！更新してくださってありがとうございます！！！ずっと待ってました‥とても嬉しいです！好きです‥‥！！ (2021年9月16日 18時) (
レス) id: 6c44e7bf29 (このIDを非表示/違反報告)
蒼 - 面白いです！素敵な作品ですね更新待ってます (2021年4月10日 15時) (レス) id: 30cf67c532 (このIDを非表示/違反報告)
なるぽ(プロフ) - 好きすぎて何回も見返しちゃいます！投稿待ってます！ (2021年4月10日 7時) (レス) id: fa503700e0 (このIDを非表示/違反報告)
h - やっぱりこの作品が世界一好きです……いつかまた更新してくださる日を気長に待っています^ ^ (2021年3月22日 23時) (レス) id: 9a85b7fcb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アオ
| 作成日時：2021年1月7日 18時
