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いつもと変わらない柔らかい笑顔。
伊野尾ちゃんと雄也の間に何かがあったことは確かなのだろうが、俺には関係ない。
何があろうと俺が彼を幸せにしたいという気持ちは変わらない。
雄也の言った通りにはさせない。
そんな想いが溢れて、「ただいま」を返すことも忘れて目の前の体を抱き締めた。
「わっ!山田?どうしたの!?」
当然伊野尾ちゃんは驚いたが、そのまま無言で腕に少し力を込めると、彼は俺の背中をトントンと心地良いリズムで叩いてくれた。
「仕事で嫌なことでもあったの?」
それは男として意識されてないことを俺に認識させた。きっと弟のようにしか思われていない。
しかし彼は俺のことを優しく受け止めてくれる。
だから俺は賭けに出た。
「俺、伊野尾ちゃんのことが好きだよ」
断わられたらきっとこの家を出て行かれてしまうだろう。
けれど伝えるなら今だと根拠も無く感じた。
逆に、もしこの告白を受け入れてもらえれば俺の長年の片想いは報われるし、あんなことを言った雄也を見返すこともできる。
「伊野尾ちゃんも、子どもも必ず幸せにするから。ずっと俺の傍にいてほしい」
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JUMP の虜♪ - すっごく面白いお話ですね!続き楽しみにしてますo(^o^)o (2019年1月2日 21時) (レス) id: 5a3b5569f1 (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - ハルさん» 全然です!!!!ハルさんのペースで大丈夫ですので楽しみにまってます(´∀`) (2018年12月15日 0時) (レス) id: 0f9f59db2d (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - あすかさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!(;_;) しばらく更新停滞してしまっていますが、ちまちまと続きは書いているので近いうちに仕上げてアップできたらと思っています。お待たせしてしまい申し訳ないです… (2018年12月14日 23時) (レス) id: 63d9467158 (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - とても惹き付けられるお話で楽しんで読ませていただいています!大変だと思いますが、応援してます!! (2018年12月10日 0時) (レス) id: 0f9f59db2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハル | 作成日時:2018年4月4日 0時